Title : American Pies
And in the street the children screamed
The lovers cried and the poets dreamed
But not a word was spoken
and the three men I admire most
The father, Son, and the Holy Ghost,
They caught the last train for the coast
The day the music died
And they were singing
Bye- bye, Miss American Pie
Drove my chevy to the levee
but the levee was dry
and them good old boys were drinkin’
whiskey and rye
Singin’ this’ll be the day that I die
This’ll be the day that I die
そして、通りでは叫んでる子供達、
嘆く恋人達、 夢冷めやらぬ詩人達
でも 誰も言葉を発してないんだ
ボクが最も崇拝する三人の男、
父と子と精霊。
三人ともコースト行きの最終列車で行っちゃったよ
だって音楽が消えて失くなってしまったんだからね
そうして、みんな歌い続けてた
堤防までシボレーを走らせたんだけどサ、
堤防は乾燥しちゃってるし
そこにいた懐古趣味の大人達がね、
ウィスキーだのライムだの飲みながら
歌ってたってわけ
歌って言うには
“
バイバイ、イケてるアメリカっ娘
音楽が失くなりゃ、それがオレの死ぬ日だぜ ”
★ アメリカンパイとは、アメリカの食べたくなるほど可愛いお嬢さんという意味。日本では、心が死ぬ、愛が死ぬ、などとは言うが、音楽が死ぬ、という言い回しはしない。この違いは何故か。アメリカは文字通り音楽と人生がイコール。ヒットしたかどうかが良い歌の価値判断になる日本と違い、アメリカにおいて歌は魂そのもの。ヒットしたからどうの、という受け止め方はない。日本では一曲だけ大ヒットさせて消える歌手を一発屋と呼びアザ笑うが、アメリカにはその感覚が存在しない。優れた歌を歌い継ぎ、ひたすら聴き続けるだけだ。
ドン・マクリーンの実体験はアメリカン・パイ一曲に集約された。歌詞で歌われる嘆く恋人達。何故嘆いているのか。それは音楽が消えてなくなったから。ここでいう音楽とは讃美歌やゴスペルのことだと推察される。戦争により人々は神の存在を疑い始め教会へ行かなくなった。恋人達は結婚しやがて子供を設ける。教会がなければ名付け親もおらず神父もいない。父と子と精霊は存在価値がない。主人公は魅力的なアメリカの娘達に未練を残しながらも街を去る決心をする。
この歌がアメリカのヒットチャート第一位を獲得した頃、日本は未曽有のいざなぎ景気に沸いていた。音楽業界は花盛り、ヒットさせるための歌が次々と世に送り出され、思惑通りにヒットを続けた。