Title : イカの名はドーブン
あまりにも有名な名前でございまショ?、五月病などというものはですネ?。マッコトしかしながら、このように時代が複雑混迷いたしてまいりますと、問題は五月のヤマイだけではおすみになりませんでショ?。当然でございます。
一月病
前年のクリスマス・プレゼント、年明けてのお年玉などで入手したゲームソフトなどを契機にゲーマー開眼、架空世界へ深く深く埋没し、現実世界へあまり戻ることがなくなってしまう状態と化すこと。
二月病
消費が低迷するニッパチのさ中、受験や決算期向けての準備などで現状に溜息、気持ちと気力が萎え、虚脱感や焦燥感から注意力散漫となり、風邪をひき涙目になる状態。
三月病
受験発表、確定申告の結果を受け、自身の取り組み方を見つめ直さざるを得ない状況に陥り、一時的に口数少なく寡黙な状態から脱せなくなる。ヤダヤダ、ヤーヨに酔いしれているかに見えることからヤ酔い病とアダナす人も。
四月病
いよいよ新年度、新学期、新体制、新生活が始まり、エエジャナイカ、エエジャナイカの大騒ぎの中、ついつい自身を見失い、違う自分を演じるハメに追い込まれ、そのギャップに驚愕する日々。秒殺、忙殺されるため、別名四月秒。
六月病
新しき日常が固定化しはじめ、その状況に不満を漏らす人々がコース変更を真剣に考え始め、やたらと可能性を現実のものにしようと、これまで以上、不必要なほどアクティブになること。
七月病
自分の気持ちは空回り、事態が改善されず悶々とする中、ビヤガーデンに救いを求め水の泡と化した計画へのレクイエムとして泡踊りに興じる状態。
八月病
熱中症、夏バテ、各種虫刺されにより、夏のレジャーを心から楽しむ気分になれず、ふと参加した夏祭りの金魚すくいで黒デメキン1尾を入手、そのことに僅かな慰めを得、デメキンのために最高の金魚鉢を髪振り乱して探し求める日々。
九月病
熱中症、夏バテ、各種虫刺されは依然継続、黒デメキンも夏バテ。その姿を見て鏡にうつる自分に生き写しだと投げやりになり、大の字で腹を出して就寝、文字通り下り坂な状態になること。
十月病
完全復活し、新たな自分だけのスタートがきれる、仕切り直せるのだと明朗ほがらかな気分になり散髪、美容院、希望の象徴アイテム購入に没頭する太っ腹状態。
十一月病
人恋しい秋となり、センチメンタルでメランコリックな雰囲気に包まれる。セミに代わりコオロギの鳴き声が全盛となり、日本には虫が多い事実を突きつけられ改めて日本の四季の豊かさに驚きを覚える自分に気づき、自分が冷静さを取り戻しており、集中力が増してきている事に現状打破の可能性を感じ、飲み会の席でそのことに触れ、聞き手達にドンビキされイジケてしまう状態に陥る事。
十二月病
シワスをシラスと勘違いしてこれまで生きてきたことが雑談中に発覚、笑い者となり忘年会でからみまくる状態。
このようにマッサラな心持で書き連ねてはみましたが、やはり昨今は刻々と状況が変わってゆく流動性が特徴。イカなどの軟体動物のように打つ手も多数、墨の目くらましで視野も八方ふさがり気味なのでございましょう?。
登校拒否、引きこもり、早期退職、などなど一年中が新年度、新学期、長期休暇のこの頃。ならば十二か月、毎月が五月病とも言えましょうネ?。
毎月そうならモハヤ五月病などと呼ぶ必要もありません。毎月そうならモハヤこの病はヤマイにあらず。
風潮であります。