Title : 小物釣りの王様だけど、何か?
浮島ジャンクション入口に位置する浮島釣り園は無料釣り座、管理人はおらず24時間釣りフリー。ここはまだ城南島海浜公園やフレーユなどとは違い、今日現在、まだ釣り座がコマセで汚染されていない唯一の砦である。
なにゆえに?。
最大理由は、駐車場がない。ジャンクション入口なだけに夜、夜中さえ路上駐車が出来ない。近辺にも駐車場がない。小型バイクならかろうじて歩道駐車出来るが…。ゆえに、釣りに来る人々は近所からが多く、チャリやバス。
その他の理由として、釣り座から遠く離れているトイレ周りが暗く怖い。樹木が生い茂っていて、日没後、女性は恐ろしくてまず入らない。
更に、周囲には元ウィンクのショーコさんなどが夜景撮影によく訪れる石油コンビナートが林立し、風向き次第で甘ったるい重油の匂いがすることがある。
それでも、魚が釣りたい。釣り上げたい。という人はこの記事必読。
ここは次なる魚を釣ることが出来る。
ウミタナゴ、メバル、ムラソイ、クロソイ、ハゼ各種、ネズミゴチ、イソギンポ、アナゴ、イシモチ、白ギス、セイゴ、フッコ、メジナ、カサゴ、サッパ、カタクチイワシ、コショウダイ、黒鯛、キビレ、台湾ガザミ、石蟹、黒ナマコ
これを見る、と、何て素晴らしいんだ!と思う事だろう。しかし、世の中なそんなに甘くない。
これらの幼魚、あるいは小型種が釣れるのである。
私が釣ったウミタナゴは最大29センチの大物。しかしこれはラッキー。産卵に来た親で、腹には卵胎生ゆえ23尾の子供が入っていた。
つまり、この釣り座は各種サカナの産卵場なのである。幼魚時期をここで過ごし、遊泳力がついた頃、深場へと移動する。
八月猛暑真昼、ヒイラギの大産卵に遭遇し、親魚15センチ爆釣。というのもあったし、イシモチ大産卵を迎え撃ち、1時間足らずで26尾、20~30センチということもあった。他に居合わせた1人の釣り人、ジャニーズ事務所のアイドル歌手と顔見合わせニンマリした記憶がある。
ここは浅い。満潮時でヘチ水深4M。入口付近は2.5M程度。だが、素晴らしいのは根掛かりが、ほぼ皆無。水中にゴロタ石や障害物がほとんどない。
半面、デメリットもある。晩夏から初秋にかけての大潮時、釣り座奥は白い波柱が立ちズブ濡れとなる。また、帰ろうとすると、入口は水深40センチも水が浸水していて足はズブ濡れに。
この釣り座の最大のメリットは、釣り座足元、そのコンクリ下は空洞になっていて水が流れ込んでは出る、を繰り返す環境。長さ約2M。卵には最高。酸素供給、日中も暗い、大型魚が来ない、豊富な餌が流れ込む。
多くの釣り人がボーズで帰るのは当たり前。皆、ヘチに仕掛けを落としている。
魚から見れば、美味しいエサが明るい所に見える。恐くて日中は出て行けない。
つまり、仕掛けが暗い空洞の奥へ入り込む釣り方をすれば良い。となれば、当然、非常に軽い仕掛けでオモリも極小、大潮の満潮時、干潮時、波が勢いよく空洞に流れ込む状況がベスト。空洞内部は根掛かることがあるので高価な浮きは✖、浮きなどつけなくても良い。当然ブッコミも危険。
というわけで私はメジナの幼魚15センチを30分で22尾釣り、余りのつまらなさに即座にリリースしたこともある。
ソイやメバルの幼魚は日没後、空洞入口付近をウロウロしているが20~30センチクラスのスズキ幼魚がやって来るので警戒も強めている。ゆえに朔月という暗闇夜には奥に引っ込み釣れなくなる。しかし、小魚求めてウロつくセイゴは爆釣も夢ではない。
夜7時、30分で20センチを45尾釣った経験があるが、入れ食いでつまらない。10~11月は頻繁にセイゴ爆釣のチャンスがある。タナは、前回と違うタナにする。学習されてしまっているからだ。
根魚専門の釣り人が頻繁に来る場合、幼魚のソイやカサゴ、メバルは釣り切られてしまう。絶望した親魚は、釣り座行き止まりの先、立ち入り禁止区域のテトラ帯で産卵するようになる。孵化した稚魚には危険度の高い産卵場所である。数年経過し、安心産卵を親が確信すると、再び釣り座に戻って産卵するようだ。
ここは滅多に幼児が走り回らない。驚くべきことに、釣り座のフェンスが高さ25センチほど。余りに危険で親が子供を連れてこないので、足元直下の魚は振動で驚くことが無い。
土日祭日は釣れない。日中も諦めたほうが良い。もっとも釣れるのは夕方4時から7時。それ以降は闇が深く、コザカナ達はスズキなどのフィッシュイーターを怖れ出てこない。
この釣り座は水が透明であることが多い。濁っている時こそ魚が釣れる。台風が去った後、クロダイ45センチを3尾上げたベテランを見たこともあるし、曇天強風の中、スズキ60センチをルアーで上げた高校生も見た。
親魚が間違って入り込むは常。しかし、ここはあくまでも稚魚のユリカゴ。大きさ問わず、とにかく魚が釣りたい、という人にオススメ。つまり、ビギナー向けには最適というわけ。
サビキ釣りでは釣れるアジは5センチくらい(爆)。だが、まれに17センチクラスのイワシが大群で押し寄せることもある。