汽水域 / ハゼ釣り

 

 

 

ボクが生まれて初めて釣り竿を振ったその日、初釣果は15センチほどのマハゼ。巷(ちまた)で言うハゼ釣りとは、このお方を釣ることです。特に釣り好きではない人も、ハゼは釣ったことがあるという話をよく耳にします。そーでしょう。簡単に釣れます。次々に釣れる傾向がありますから釣ってて飽きません。大きな本格的な竿も必要なく、簡易釣り竿で十分釣れるので子供達にも楽々です。手頃な大きさで大人しく、食べて美味。捌くのが面倒なら、そのまま衣をつけて天ぷら。手間いらずな人気者。海に注ぎ込む河川域なら浅くても十分釣れます。

満潮と共に河川に流入し、干潮と共に海へと戻ってゆきます。もっともこれは、ある程度ハゼの体が出来てからの話で、小さめのハゼは天敵を避け成長するまで河川に留まっています。お腹のヒレを吸盤代わりにして底の障害物に張り付いてますが、これは流れの速さに対抗するため。遊泳能力が劣るというのも理由でしょうか。

釣りをしていない時分、夕暮れ前にボンヤリ川岸を眺めていたら、約2センチほどの黒い稚魚の群れが固まって移動してゆくのが見えました。200 ~ 300尾くらいでしょうか。水深は約30センチといったところ。幼少時代の魚採り感覚が復活し、翌日の同時刻、同場所、100円ショップで購入した捕虫網構えて待機。

しめしめ、やって来た!。眼にも止まらぬ速さですくえば最低でも10尾程度は入るはず。ソレ今だッ!。やった!。どれどれ。アリャッ?!。網を覗けばカラッポ。群団はどこだと見回すも、辺り一面姿なし。今すくった場所に留まっているのか?。川底の砂泥ごとすくったので水が黄土色に濁ってしまい何も見えない。しばらくして半透明になったので目を凝らしてはみるものの、やっぱり姿なし。

後日確認しましたが、彼らは猛スピードで砂泥に突っ込み潜ったのでした。考えてみれば簡単な理屈。透明で浅い岸辺を移動するのです。何の防衛策もなければ種はとっくに絶滅ですもんねえ。

◆マハゼ16センチ。夏場のハゼ遊び釣行にて。1時間で45尾。仕掛けは市販のハゼ仕掛け。

 

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