絶食ダイエット(最終回) / 体重は70キロから46キロへ / 死んでいたかもしれない

Title: 死ぬも生きるも双子のトゲトゲスパイクMAN

 

 

 

結局、総括としてボクの絶食ダイエットは成功し、大失敗な結果で幕を閉じる事となった。

70キログラムで開始された18歳プロジェクトは体重46キログラムで減量打ち止め。

冗談ではなく、止まらなければ死んでいた可能性が非常に高かった。

このプロジェクトは徹頭徹尾、医者の診断を一切仰いでいないので専門的な事は一切分からないが、過酷なダイエットを経験したイカレポンチの立場で偉そうなことを言わせてもらうと、

人間、食べられなくなった時が死ぬ時。

というお医者様のご意見(ラジオの深夜番組に出演していたお医者様のお言葉)は全くその通り、掛け値なしに嘘偽りござんせん。

23日間のダイエット期間でボクは24キログラムの体重を失った。

スマートになったという点では成功。

どんな服でも着こなせる憧れの体型を手に入れることが出来た。という点では。

しかし、全く素晴らしくはない。

ちょっと笑えばシワクチャの顔。眼尻にカラスの足跡クッキリこ。

アンタほんとに18歳?。

無理なダイエットをする人々の大半は、自分のぜい肉を憎み、それを捨て去ることに躍起となり、健康問題に背を向けてしまう。

そりゃチョットは影響出るんじゃない?、ベンピだとか?。なんて軽く考えてしまう。

人間の身体はもろい。強そうだが全く弱い。

赤頭巾ちゃん、どーか気をつけてネ。狼に狙われることになってるからネ。と警告したから大丈夫。と同じような感覚で、人は過酷ダイエットに船出する。

そこにとんでもない落とし穴が潜んでいるのに。

 

赤頭巾ちゃんより、むしろもっと危険なのは黒頭巾ちゃんの方だ。

黒頭巾とは鞍馬天狗(大佛次郎原作、時代小説主人公。剣の達人)のことである。

鞍馬天狗はいついかなる時に死ぬかも分からない身の上。

ゆえに死ぬ覚悟は出来ている。

ボクらは鞍馬天狗が死ななければノープロブレム、と短絡的に考える。

しかし、現実的には相当なストレスが鞍馬天狗の身体を蝕んで(むしばんで)いるはずなのだ。

胃ケイレンだとか胃壁出血だとか、神経症。肉体が傷つけられなければ良い、などというナマ優しいものではないはず。

鞍馬天狗の活躍を映画やTVで観ているボクらにゃ、そこんとこ全然分からない。気が付かない。

 

白雪姫(グリム童話に出てくるお姫様。

ディズニー映画で有名)っているでしょ。雪は白いに決まっているんだから、白は取っぱらって、雪姫だけでいいんじゃない?。

そうはいかない。白くない雪って、あるでしょう?。

人が多数行き交う道路の積雪。黒ずんだり茶褐色になったりね。

そこんとこボクらはいつも忘れがち。ストーンと抜け落ちちゃう。

ダイエット願望強すぎて痩せることばかりに頭がいっちゃって、健康破壊の恐ろしさに気が付かない。

絶食ダイエットなんて極端なことするからだ!とお叱りの声、ごもっとも。

チョコっとだけ弁解させて頂きますと(汗)、途中で自分の脳やら身体をコントロールできなくなってしまいまして、ハイ。

それは全く予想だにしておりませんでした。

脳も栄養失調になると正常に働かなくなってしまうんですねえ~。そんな当たり前のことすら、すっかり抜け落ちておりました。

 

絶食しているのに最初は全く体重が減らない。

体が必死で異常な状況に対処してくれているのに持ち主はそれを無視。

体が衰弱を始め、持ちこたえられなくなり悲鳴を上げているさ中、体重が減り始めたと大喜びするお間抜け野郎。若気の至り、で済んで良かったァーッ!!。

ボクは比較的筋肉質の体をしていて、割と体力があった方だと思いますねぇ。

体力なかったら死んでいたかもしれません。

拒食症ってホントに地獄ですよ。

地獄って皆さん簡単に口にするけど、いざ、マジで地獄に足を踏み入れたら地獄ですよ。ホントに地獄なんですから。

自分が死ぬ、ってピンときませんよねえ。

あり得ない。そんなことない。

ですよねぇ。

絶食で体力を失い、食事を摂取することも出来なくなったボクは、ダイエット後に更なる地獄の一か月を味わいました。

自分の体に食事を摂取させることに1日24時間を費やしました。

寝ては覚め、起きては摂取、不可能の。です。

 

それが毎日。

 

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