Title : 甘くツイスト、あと後悔
★渚と岬。なぎさとみさき。一卵性双生児。
このエピソードの主人公。
「聞いたわよ。アナタさーダイエット始めたって言うじゃないの。
一体何を考えてるわけ?、あり得ないし有ってはならないことだわ」
「えええ?。一体何を言ってるわけ?。このお腹見てさー、
分からないとは言わせないわ、双子なのよ私達。それで
同じプロダクションの受付やってんのよ。
片方だけお腹出てたら、それこそ私がいい笑い者じゃないの。
即刻やるのよ今夜から、なわけで今夜の買い出しアナタお願い、
私そんな誘惑の食い園には一歩も近づけないわ。断れないわよ、
いいわね?。こないだアナタ腹痛で買い出しワタシに頼んだわよね
覚えてるわよね、貸しを…… カチャッ〈 電話を持ち上げる岬 〉
ご足労様です。は、鏡原ディレクターでございますか少々お待ち下さいませ。
お名前頂戴して宜しいでしょ…ハイ桜井様、お待ち下さいませ………あ、
今受付に桜井様がおいでになっておられますが……はい承知いたしました。
……お待たせいたしました鏡原はすぐ参りますので、
アチラの席にお掛けになってお待ちくださいませ………
イヤとは言わせないわよ分かってるわね。あの時の貸し返しなさいよ今日。
ワタシにはトコロテン買ってきてよね、知ってるわよね、
あの大きめのパックの……… カチャッ〈 再び、電話を取る岬 〉
あちらでお待ちになっておられます。はい、宜しくどうぞ………
大きめのパックを2個。分かった?」
「だからダイエットなんてあり得ないわよ。
アナタ昨日からスイミングスクールなのよね泳げないからねー。
まだプールに棒立ちなはずよ。カバ見てごらんなさいよ
象見てごらんなさいよ、サイもワニも見たわよね
こないだ一緒にTVの野生の何たら。
みんな共通してるでしょうが、お腹ポッコリ。
みんな泳がないでしょ水に浸かってるだけなのよアナタみたいに。
みんなスタイル気にしてないでしょ、あれは生きてく上で
成るべくしてなっている身体なのよポッコリ。
アナタ、泳げなくていいのよ、水に浸かってればいいの。
神崎さんが時々ワタシ達の名前間違えてるでしょ、
今後はアナタのポッコリが目印になるのよ皆の。分かるでしょ。
姉と精霊の聖名に於いて汝、妹のポッコリを…… カチャッ〈 電話を取る渚 〉
ご足労様です。…皆川ですか。部署はお分かりになられ…
衣装部でございますね。お名前を…」
姉の電話応対を後目に、突然妹の岬が受付を離れて早足で入口まで動き、
入って来たイケメンスーツと一瞬並びアイコンタクト、
あれよあれよという間に岬がまず外に出て右へ折れ、姿を消す。
続いて長身スラリのイケメン、Uターンして自動ドア。
岬を追って右へ消失。
何じゃこりゃ!。
一部始終を傍観していた渚の驚愕一声。
「一体何を考えてるわけッ、いつから…何なのヒトをコケに…
カチャッ
ご足労様でございます。灯台下暗し ( もとくらし ) 部のワタシでございます
か?、今……、あの、少々取り乱しておりまして、しょッ、
少々…お待ち下さいませッ」