PC肩凝り

Title : PC合間に深呼吸

 

 

長時間のパソコン・デスクワーク。人それぞれ態勢にクセがあり、身体疲労の蓄積部もまちまち。

眼痛になると、目を閉じて瞼の上を円を描く様にマッサージ、更に指の腹で円を描きながら両眉毛上をスライドさせて緩和。首痛だとか肩こりだとかは軽いラジオ体操、などと皆と何ら変わらない対処法。或いは皆より遥かに落ちる対処法カモ。

ボクの場合、一番問題なのがマウス操作の右手。5指痛、手首痛、腕全体の凝り、筋肉痛。

マウスを強く掴みすぎるクセは、意識して軽く動かせの助言もハイハイ分かりましたと最初だけ、熱中するうち完全に忘却。

肘にも力が不必要に入っていて当然ヒジ痛。これらは体操での緩和は無理。

指のツボ、手や腕のツボをハリの代わりにデンマンブラシで叩きまくる。ツボの周りをアバウトに叩き、数打ちゃ当たる式。これをやると痛みは20分後には半減。ツボの箇所は検索したのであった。

1時間マウスを握ったら5分は休憩して体操。なるほど、今日からそうしようと決意しても完全に忘れ去り、のめり込んでいる。バカバカバカ!と自分を罵りつつ一向に改善されない残念なボク。

一番の特効薬は、やはり入浴でしょうか…。ですよねぇ…。

手紙

Title : 海鳴り

 

 

 

ボクは耳鳴りのする耳で海鳴りを聴きながら、今この手紙を書いている。

あの時、君は遠い眼をして言ったね。ボク達日本人はタコよりイカの刺身を圧倒的に好むのに、どうして引っ張りダコという例えになるんだろうって…。

あれからずいぶん時が経った。けれどボクはいまだにその答えを追い求めている。その旅のさ中、色々な事実に行き当たったりもした。

揺りかごを買っても、それは買い物かごではないってこと、バーゲン会場で誰よりも真っ先に最高の商品を手にしたところで、しょせんそれは先物買いとは呼ばれたりはしないという皮肉。

だってそうじゃないか。砂糖は決してバーゲンの対象になったりはしないのだから…。

花火を逆読みして火花。どちらも散るサダメならそれもいいって、今ではようやく思えるようになったよ。これもみんな君のお蔭だ。火花が飛び、花火は飛ばない。何て奇妙なんだろう。

潮騒の音をこの窓辺で聴きながら、ボクはいまさらながらにハイネックの襟を正せないでいる。まっとうになれないのはボクの性分なのかもしれない。そういえば、さっき廊下で一つのウチワを奪い合っている家族とすれ違ったけど、やっぱり彼らだって、そのことをウチワもめとは認めたくないはず。

誰だってそうなんだろうね、きっと。だから世の中は捨てたもんじゃないんだ。君はあの日、自分を捨てると言ったよね。けれどボクは、不思議なことに今でも信じているんだ。

きっと世の中が君を拾ったんじゃないかってさ。

上司と部下の会話 / ランチ・ミーティング / 模範例

Title : マイルドダンデイな会話でいこうゼ

 

 

 

「コロンブスの卵だな、卵が先かニワトリが先か。そういうことだ」

 

黒縁ロイド眼鏡の左レンズに

クッキリと親指であろう指紋を付けたまま、

早番納(さばんな)は、歯で割り箸をパチッと割り、

親子丼の鶏肉から先に食べ始めた。

それを横目で見やりながら部下の佐井(さい)、

 

「いくら重要な案件交渉でも、ヤッパ食事が先で正解でしたね部長。

今、食べとかないと食事すんの深夜になっちゃいますもんねえ」

 

「優先順位こそが効率的目標達成の要だからな。

それを見事なまでに実証して見せたのがキミだ。

もぐもぐもぐもぐもごもぐ、結婚より出産が先。

もぐもぐもぐもぐもぐ、ウムッ。

相手方の親御さんも孫の顔見た途端、

エビス顔で結婚許してくれたんだからなあ」

 

そこへ佐井のエビ天丼。「お待ちッ」

 

「部長、コレなんですけどね。

海に老いると書いて海老(エビ)なわけですよ。

背中が曲がってるから老い、

は分かるんですけど、

何でビなんですかね老いが。

老人をビジンなんて読ませないじゃないですか。

マ、オバアチャンなんか喜びそうですけど」

 

「そうか?。それよりオレが気になるのは

海老天のポーズの方だな。

腰が曲がっていてこそ、海に老いるだ。

なのに海老天のは、直立不動姿で並んでるじゃないか。

海の青年だぞ、それじゃ」

 

「海の青年、それサーファーですよ。

エビじゃないですよ。直立不動なのは簡単な話ですよ。

曲がらないで真っすぐに出来るくらい、

このエビは大きいんだぞと、店側がアピールかけてるんですよ」

 

「そうだったのか。じゃあ、

カニシャブのズワイはどうしてだ。

脚を曲げて運んで来るぞ。

ああそうか、真っすぐに伸ばして運ぶと危ないな、

爪先でケガするな。

大きく見せても怪我人が出たらシャレにならんか」

 

「毛ガニが何処から出るんですか」

 

「ウァーハッハハアーッ!!」

「あっはっはっは?。え?」

 

「それはいいとしてだ。キュウリは真っすぐでないと売れないらしいな。

曲がってるのは出ても二束三文の叩き売りだ。

ただ切りにくいというだけでだ。

バナナはいいのか曲がってても。いいんだろうな」

 

「バナナは千切りにしませんから、そのまま食べますから問題なし」

 

「カボチャは南に瓜と書くだろ。

スイカは西に瓜だ。

この南と西は何だ。どこを指している。

カボチャとスイカは、道路標識に成り得るということなのか」

 

「確かに!。ボク、地方にレンタカー出張してる時に、

時々道路脇で、南瓜だの西瓜だの売ってるの見た事ありますよ、

アレ、標識だったのかもしれませんね」

 

「だとしたら見えにくい標識だな」

「両方とも暗い色ですからね」

「ウァーハッハッハーッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

日本人の数え歌 / 誰でも得点王

Title : 点豚に乗るイカ

 

 

という感じの中にはが4つ。4点。

そのやり方でいくと、

釣りにでも出かければ更にが4点加算で計8点。

釣りする本人がなら更に4つ加算で12点。

もし釣り座に、釣りする犬でも居ようものなら、更にが1点追加で13点。

結局、何も釣れずにボーズならは一気に4点加算で17点。

帰りは徒歩帰宅が無理も4点加算。

最終電車に乗ったので﹅は更に6点追加。

ボーズだと知り母親ガッカリながらも点は33点。

疲労熟睡で更には9点も加算、計42点。

 

私達は日々このように無意識ながらも得点し続けている。

めげることなどない。

胸を張るのだ。

ツメの垢の効用 / 個人情報

Title : 大爪大王

 

 

ダメな奴に言われるコトワザ、「お前にアイツの爪の垢(アカ)でも煎じて飲ませたいもんだよ」

全く意味不明のコトワザ。何故、ツメの垢なのか。何故、煎じなければならないのか。

だが、問題はコトワザの意味以前。そもそも、このコトワザ自体が使われなくなっている。

それが今の世の中、世相。

かつて、手相を見る人は路傍でよく見かけられた。千円ほどで気軽な人生相談、よく当たると評判にでもなれば長蛇の列。お客さんの大半は女性、自分の恋愛成就を見てもらう。今ではほとんど見かけない。

手相も個人情報開示で危険。または、自分の将来、怖いこと告げられたら立ち直れない、といった理由。

 

能ある鷹は爪を隠す

というコトワザもある。能力の高い人は、それをたやすく人に見破られないようガードしている。警戒されては動きにくい。

爪を研いで待つ

というコトワザもある。準備万端整えて。

 

つまりは、戦闘態勢に入っている鷹が隠し持つ爪の垢を煎じて飲ませてもらえると非常に有難い、と誰しも思う。

だが、残念ながら鷹には断られてしまう。爪の垢は個人情報そのものだからだ。

故に、誰もそんなもの煎じて飲んだりしなくなった。コトワザも不要。手相などの易者も消えた。

後に残るは、爪切りのみ。それはあたかも、情報満載の書類をシュレッダーするに似ている…。

 

美容院で自分の切られた髪を持ち帰りたいと言う人はあまりいない。髪のDNAには無頓着…。

Touch me / musical Cat / ミュージカル・キャット

Title : all alone 見下ろす私の街

 

 

Memory all alone in the moonlight

I can smile at the old days

I was beautiful then

I remember

The time I knew what happiness was

Let the memory live again

 

 

月光を浴びている 誰もがひとりぽっち

色褪せた過去を想う時 微笑んでしまう

だって私は美しかったんだもの

幸せが どんなものなのか 分かったあの時のこと

それを思い出せば

また生きていける

Take 5 / Dave Brubeck

◆ Title : Trying to Propose tonight

 

 

残業禁止で居場所を失い

街をさまよう仕事人間。

復職OKは絵に描いたモチか。

バブル期、会社帰りに頬を染め

高価な花束をかかえたサラリーマンの姿が

多く見かけられたという。

渡す相手が誰であるにせよ、9時5時の意味は値千金であっただろう。

 

◇ Take 5〈Dave Brubeck〉

Rolling in the Deep / Adele

Title : Escape

 

 

We could have had it all

You’re gonna wish you never had met me

Rolling in the deep

Tears are gonna fall

Rolling in the deep

 

 

ふたりなら 何もかも手に入れられたのに

出逢わなきゃ良かったって?

深いとこに転がり落ちてくよ

次々に涙が 転がり落ちてくよ

Sympathy for the Devil / The Rolling Stones / 悪魔を憐れむ歌 / ローリングストーンズ

Title : Devil Kid

 

 

Tell me Baby,   what’s my name

Tell me honey, can ya guess my name

Tell me baby, what’s my name

I tell you one time, you’re to blame

 

 

ベイビィ、言えよ オレの名前は?

ハニィー、言えってば オレってもしかしてアレって疑ってっか?

言えってベイビィ、オレの名前は何だ?

も1回言うゾ、お前の責任なんだからな

 

 

◆ 悪魔を憐れむ歌〈ローリング・ストーンズ、歌〉

 

 

名前が悪魔だろうが

正体が悪魔、化け物、ゾンビ、エイリアン、サイコパスだろうが

関係ない。愛する者を守るのに正体カテゴリ何ぞどうでもいい。

お前の責任なんだからな。

確かにそうだ。勝ったか負けたかは問題ではない。

本当に愛しているかどうか、愛する者にキチンと伝わったかどうか、

ただそれだけだ。いついかなる世も。いついかなる国でも。

骨折り損のくたびれもうけ / ホラーコトワザ

Title : 焦るガイコツ

 

 

骨折り損のくたびれ儲け

という空恐ろしいコトワザが在る。骨を折ってはみたが何の利益も見返りもなかったという意味だが、そもそも、骨をワザと折る人が居るのだろうか。

誰の骨を折るのか。家畜の骨でも自分の骨でも、このコトワザ自体が不気味である。

ホラーコトワザとかサイコパス・コトワザとかのジャンルがあれば間違いなく上位ランキングであろう。

肉(皮)を切らせて骨を断つ

という猟奇的コトワザもある。こちらはまだ刃物を使って骨を傷つけようとする行為なので、骨をバキボキ折るという恐ろしき行為よりはホラー度数は低い。

だが、疑惑は残った。

骨を断ち損のくたびれもうけ

になったのだろうか。骨をバキボキ折るのは相当至難な業、それを行っても利益にならなかった以上、絶つ程度では到底儲からなかったことだろう。

つまり、骨にまつわる仕事は金にならない、と言いたいのだろう。だが、整骨院や骨接ぎは儲かっている。つまり、これらのコトワザの有用性は限定的なのである。

いずれにせよ、複雑骨折と単純骨折とでは治療の度合いが違い過ぎる。かなりのテクニカル的な腕を持つ人でさえ儲けには結びつかないシロモノなのだろう、このコトワザの言わんとするところはー。