Title : 60メートル遠投の大物
今年1月18日に釣り上げたキビレ ( 黄鯛 ) 46cm。
網を足元に置き、すぐにキビレと分かりましたが、
周囲のオジイチャン数名が口々に黒鯛だ!クロダイだ!と大騒ぎ。
訂正せず曖昧な笑いを作る自分が
小さい…。
ネコは唯我独尊、気ままで自由。だけど自分1人じゃ乗り越えられないことも…。どうしよう。どうしたらいい?…。見てよ、あの立ちつくす後ろ姿!。だけどアレって、もしかしたらボク?…。それとも、キミ?。
Title : 60メートル遠投の大物
今年1月18日に釣り上げたキビレ ( 黄鯛 ) 46cm。
網を足元に置き、すぐにキビレと分かりましたが、
周囲のオジイチャン数名が口々に黒鯛だ!クロダイだ!と大騒ぎ。
訂正せず曖昧な笑いを作る自分が
小さい…。
ボクの海釣り相棒、ネコのモッちゃん。オスの野良猫で、釣り人に人気の堤防エリアが縄張り。ちょっと見、イタリアのダンディ・ブラザー思わせるダテヒゲ模様が鼻の下。眼の色は大好物アジのコガネ色。ボクが勝手に名付けたモッちゃんはモッサリした毛並みが由縁。釣りの最中、ボクとモッちゃんは頻繁にアイコンタクトを執る。向こうの眼力パワーが凄くって、思わず顔を向けるから目と目がいつも会ってしまう。その神秘的ではないコガネ色は、いつナンドキでもこう語る。
“本日はお日柄も良く、ネコが食べるにはちょうど良いサイズの魚各種が頻繁に釣れることが予想されております。にも拘わらず、万が一にも釣れそびれる様な事態を引き起こしますと周囲の方々、とりわけ小動物に大変ご迷惑をおかけするようなことにもなりかねませんので、心して緊張感と自覚、責任感を持って釣りに集中くださいますよう、重ねてお願い申し上げます。 敬具 平静△△年△月△日釣り座代表雑種猫モッ”。
ネコは大きな魚を噛み分けて食べることが出来ません。人間にとっての食べ頃サイズのアジ、ネコにあげても食べてくれません。新鮮釣りたての美味しい匂いがするアジをもらっても、悲しいかな食べられないのです。
モッちゃんとてノラのツワモノ、威信にかけて少しカジってはみるものの、全く歯が立たずウロコが数枚はがれ落ちただけ、という光景を最初の頃は何度か見ました。不思議とそんな時、こちらを見ようとしません。
せっかく貰ったのに申し訳ないと思っているのか、食べられない自分の能力を恥じているのか分かりませんが。とにかく、ネコが食事を楽しむことが出来る魚のサイズは10~15センチまで。
モッちゃんは小さい頃に人にイジメられた経験があるのか非常に警戒心が強く、さりとてオサカナは食べたいわけで、当初、人が侵入出来ないフェンスの向こうから顔だけチョイ出しして、「ミャン」(何かある?)でした。
ボクがやたらとモッちゃん、モッちゃんと気安く声をかけるようになり、小雨で釣り座に誰もいない時、シーズンオフでボクらだけの時、やっと釣れた小魚をフェンス越しに貰う、といった経験を重ねるうち、モッちゃんの、ボクという人間に対する警戒心、不信感も少しづつユルくなっていったようでした。
ある時、最近釣り座で姿を見かけるようになったオジサンが声をかけてきました。
「そのネコ、アンタが飼ってんの?」
「いいえ。何で?」
「いや、いつも一緒に釣りしてるみたいだからサ(笑)。でも置き去りにして帰ってるから不思議だったんだよー」
なるほど。しかし、“ やはり野に置けレンゲ草 ” でしょう。
最近、モッちゃんに変化が出始めました。いつもはボクの傍でゴロンゴロンしたり、竿の傍でイワシやアジ、サッパが釣れるのを辛抱強く待っているのですが、近頃はボクに釣果がないと、いつの間にかいなくなるのです。
アレッ?、アイツどこ行った?。食事を摂らずに帰るはずもなし、第一、夕暮れにはまだ早すぎる…。
アッ!。遠くにいました!。何やら若い女性釣り師3人に食べ物をもらっている様子。明らかにコビを売っているのがアリアリ。ボクが置き竿にしてソッチまで歩いて行っても、彼の非常に近くを横切っても、知らん顔。珍味の小アジを旨そうにカリカリやっています。
チェッ!。ネコのくせに処世術ってか!。
◆写真 / 釣れた大きなメジナ、大き過ぎて食べられもしないくせに、未練がましく指くわえて(くわえられませんが)見ている滑稽ネコの図。
Title やり取り約20分
先日、東京に初雪で交通機関に遅れ。その前日愚かなる私は海辺の堤防で性懲りもなく釣りをすること2時間半。上の写真は日没18:20過ぎ、浮き仕掛けに猛然と食らいついた大物78㎝のスズキ。
この大口を見て下さい。私の手首までスッポリ入り、口の中で開いて閉じて運動が出来る程のフライ料理最高美味なる海の幸。
日没直前に釣れたのはスズキの幼魚。セイゴと呼ばれるサイズで約18㎝。海底に沈めた仕掛けには約20㎝のマコガレイ。
21㎝のメバルはもう少し大きくしてから煮付けようと持ち帰り水槽飼育。4月~5月辺りにいただきます。これは黒メバルで最高に美味。店で売られているものは赤メバルで数段味は落ちます。
Title : 玉網とスズキ
先月5回の釣行で上げたスズキです。こうして写真を並べてみると同じ1尾を何枚も撮影したように見えますが全て別個体です。私にはルアーマンのようにシーバスと呼ばれるスズキとゲームを楽しんでいる感覚はありません。彼らルアーマン(擬似エサ使用の釣りをする人)は大物が釣れても優しくリリース。私の様に食い意地が張っている者は漁感覚。新鮮な焼き魚やフライが食べたいばかりに12月の真夜中、寒さで卒倒しそうになりながら釣りをしているのです。
7月はカタクチイワシ(イリコになるもの。写真D)をサビキ釣りで釣りまくり、刺身で頂きました。100尾ほどを捌くのは大変ではありましたが、小口ネギと生姜醤油で食べる映像が私を励まし続けてくれました。カタクチイワシも私に劣らぬ食いしん坊、コマセを詰めた網の中に入り込んで食べていたりします。
11月はセイゴ釣り(写真B、18~50㎝。キスも混じってますが)。スズキの幼魚で、下から斜め上へ上昇するエサに食いついてきますから、そういう誘い掛けを竿先で。1時間50尾ほど釣れ、針を飲み込んでいないものはリリース。
たまに嬉しい外道もかかります。コショウダイは高級料亭に出る希少価値のネタ。写真Aは28㎝と小ぶりですが、旨さ抜群、甘味があり焼き魚にして絶品。
写真Cはマアジ26㎝。日没直後のサビキ釣りで8尾を6分間で上げました。こここ、これは凄い!とやる気満々になりましたが、回遊してきたのはその1回のみ。あとは待てど暮らせど音沙汰無し。釣りたてのアジは全身虹色に光り輝いています。刺身と焼き魚でペロリと完食。
写真Eは、逃がして欲しさに、アジ待つ私の背中に向かって声を枯らさんばかりにフレー、フレェーッ!! と応援し続ける石蟹(甲羅コブシ大)。哀れさを誘い蟹汁諦めリリース。
Title : 戦国武将魚
今年1月に2回釣行。カサゴさんアナゴさんの釣果です。外道では30㎝ほどのセイゴも多く掛かりました。それにしても寒い!、足先の感覚皆無。途中、自転車のオマワリさんにも職務質問されました。
「寒いでしょ?」「ええ」「釣り好きなんだ」「というよりカサゴとアナゴが食べたいんです」
オマワリさんも釣り好きで、郷里に帰ると波止めブロック(沈みテトラ)に糸を垂らしてイセエビを釣るそうです。ひえええ羨ましい!。
写真右上下は、持ち帰ったカサゴを氷から出し塩水張ったタライに入れたところ。わずか数十秒で仮死状態から復活!。釣り座から帰宅まで2時間、もの凄い生命力です。夏場8月は海水水槽で飼育しているカサゴはことごとく酸欠死します。暑さには非常に弱いのです。
メジナ幼魚のエメラルド体色バージョンとコールタール体色バージョン!。黒い体色のメジナに比べ緑色のコチラさん、明るい色合いだけあって本来の縦縞模様がよく分かります。お札の透かしさながらであります。住んでいる環境下で体色が劇的に違うような印象があります。このサイズは早く大きくなりたくて食欲はモーレツ!。竿を置きっ放しにしていると鍼(ハリ)を呑んでしまう確率が高くなってしまいます。そうなるとエラや内臓が傷ついてリリース出来ません。アタリが出たら即アワセ(魚の口にハリを引っかけること)して、健康体で海に戻してあげたいものです。
海釣りが初めての人でも、比較的簡単に魚が釣れてしまう。それを実現させてくれるのがサビキ釣り。冷凍圧縮されたプランクトンを解凍し、小さな網や器に入れて仕掛けにくっつけるだけ。仕掛けを海に投入し、竿を上下に軽く振っていると、海中にプランクトがワラワラ出ます。出尽くしたら再び詰めて上下振りの繰り返し。
そうこうするうち、やがて回遊魚軍団がコーナー回って直線コース!。あとはコッチのもの、一早く発生(魚にはそう見える)したプランクトン煙幕見つけて突っ込んできます。回遊魚は泳ぎながら捕食し決して立ち止まりはしませんから、結果的に掛かったハリを強く引くことになります。判りやすいアタリですよね。当然群れなので1度に何尾も数珠繋ぎ(じゅずつなぎ)で上がってきます。連なった銀色が、陽光を受けてツイストする様は子供達をエキサイトさせずにはおきません。
サビキ(上下誘いかけを、さびく、と言うことから)釣りに使用されるプランクトンはエビ(体長7mm程度)。これを大サジスプーンで30杯くらい、せっせと入れ物に詰め込みます。仕掛けには何本も鍼(ハリ)がついていて、ハリ自体がプランクトンに見える装飾が施されていますから、ハリにエサを付ける必要はありません。 “ママカリはいかが?/ サッパの酢漬” の続きを読む
海釣りを初めて間もなく、海タナゴなるものが釣れました。小学生の時分、たびたび沼でタナゴを網ですくったものでしたが、なるほど何となく似ています。前者は淡水魚ですが川タナゴとは呼ばれません。コチラは海タナゴ。しかしながら、ど~もシックリきませんねえ。海で川魚を釣っている気分です。釣れたてのウミタナゴは赤身がかった美しいピンク色をしていて気品があります。陽光の角度で銀色に早変わりも出来ますね。
初めて釣りあげた時は真鯛かと思いました。そう思った人は意外と多いようです。タイだ、タイだと小躍りして悦び、周囲の誰かに違うと指摘されガッカリ。タイとは似ても似つかぬオチョボ口。しかもほんのり薄紅色の唇で、どことなく女性的なイメージのある魚です。エビが好物なようで、サビキ釣りのオキアミ、ボイルエビなどで比較的釣果を稼げます。 “ 冬来たりなば、春遠からじ ” の頃によく釣れる印象がありますが如何でしょうか。体高があるので20センチでもなんだか大物を上げた気分にさせてくれる思いやり深いお魚です。
捌いてみると小骨が多いのでシロウトでは刺身だと手こずるかも。塩焼きなら何とかなりそうです。水っぽいから苦手だと言う人もいれば、干物にしたら旨いと言う人も。好みの分かれる魚です。魚の味に敏感なネコさんに判断を仰いだこと3度(みたび)。食べやすい15センチサイズだったのですが、またいで無視の、ネコまたぎ。アッチャー~ッ!。
◆海タナゴ24センチ。ドングリ浮き1号にハリス1号、チヌ1号鍼(ハリ)。
ここ2~3年前から、ボクの釣り座でも突然サヨリが釣れるようになりました。サヨリなど全く縁がないと思っていただけに相当ビックリです。近年のシリヤケイカブームといい、やはりこれも異常気象だとか海の環境の劇的変化が原因でしょうか。喜んでばかりはいられませんね。
釣り上げたサヨリを調べてみると、センニンサヨリが正式名称ということでした。写真で見ていた口先の赤色長楊枝、固いかどうか1度触ってみたかった!と試してみるに固くもなく柔らかくもなく…。
堤防から1~2メートル辺りの水面にサヨリの群れが見えている状態はいささか戸惑いましたよ。姿が見えている魚は絶対に釣れない、がボクの経験値でしたから。信じられないほど小さくて細い鍼(ハリ)なんですねえ、サヨリ仕掛けのソレは。鍼に解凍アミブロック(プランクトンのエビをレンガ状に圧縮したもの)のエビを4~5匹付けるのですが、エビがフニャフニャで付けにくいこと甚だし!。イライラする程です。
「これじゃソッと海面に落としただけでハリから取れてしまうんじゃないですかね」と隣で高見の見物決め込むオジイチャンにボヤいてみせたところ「大丈夫だようー。エビが取れたってハリに1~2匹残ってれば釣れるようー」と余裕の笑み。この方は去年この場所で大きなサヨリをツヌケ(2ケタ)爆釣したとのこと。ベテランが言うからには、とポチャッ。たちまちサヨリの群れが右往左往、次の瞬間、軽くククククッと引き有り!。
サッと竿を上げるとピチピチ躍動しながらサヨリが上がってきました。手早く外してバケツにポチョン。人生初、サヨリストになっちゃいそうだなと興奮気味で第2投。再び群れが右往左往。でも空振り。次も空振り。なんてこったい、エサ付いてんのかね全く!。 “サヨリストより黒鯛” の続きを読む
釣りをしていると、嬉しいやら悲しいやらの釣果結果が連続、というホロ苦甘い経験を数多く積み重ねることになります。狙った魚は何故だかサッパリ釣れず、何でコレがやって来たのか甚だ理解に苦しむという魚が上がってきたりします。
どこかの有名な言葉でしたか “ 釣り人とは、さも見てきたように海の中を語る者 ” というのがあるそうです。ゲラゲラ!、全くその通り!。コレコレしてるんだからソレが釣れないのは全く変!とか皆様勝手に叫んでおりますが、魚にしてみれば「何トンチンカンなこと言ってんだ、愚か者がーッ!!」でありましょう。人間のトンでもない驕り(おごり)というものです。
今回ご紹介しますのは尾長メジナ(通称尾長グレ)。堤防釣りでいつも、しょっちゅう、アッチでもコッチでも釣れているのが口太グレ。滅多に釣れないのが尾長です。これは東京湾近辺の話で、他もそんな傾向なのかどうかは分かりませんが…。
夜7時頃に浮きが沈みました。引っ張る感じでアアこれはメジナさんがいらっしゃったのだなと。慎重にやり取りしてタモ網に入れようと海面を覗き込んでみましたら、闇に浮かび上がるは真っ白ケな魚体!。
何だコレ?。
頭の中でスライドショー開始。ハイ終わり。検索結果に該当者なし。何だべ何だべとすくい上げてみますと、ん?。コレもしかして尾長?
ガーン!!、ガーン!!、ガガーン!!、ガンガガーン!!。 “レア物グレ / お宝は突然やって来る!” の続きを読む