それぞれの生き方 / カミングアウトの効用 / 行け麺類 !

Title : ソバをすするタコは割と3割ソバを食べるが割に合わないことも多く割りばしを怒りにまかせて放り投げてしまう事も、って何だよこのタイトル全部読んだ人達が驚いちゃうじゃないの、でも割愛は致しません

 

 

 

「ええか豆坊。ジーチャンから行くでぇ。……細々と、生きる」

「ソーメンとして生きる!」

「シャッシャッシャッーッ!(爆)。ええで、ええで、薬味は?」

「ソーメンだからボクはいいや。そしたら次ボク。太く短く生きる」

「うどん!、あああ、あと、ホウトウッ!」

「ウドン正解。……ほうとう?。放蕩息子のこと?」

「シャッシャッシャッシャアアアーッ!! (大爆)。豆坊は小学3年生で放蕩息子なんち言葉、どこで覚えたんじゃぁ~ッ?!」

「エッ!、知らないのオジイチャン。竹本さんトコの祐樹さんが親の預金勝手に解約して女と一緒に愛の逃避行したんだよ。どうしてオジイチャンだけ知らないんだろ!。パパもママもどうしてオジイチャンに話してないんだろ!」

「まあエエて、エエて、そんな話は。ほしたら次いくでぇ、ええか。ひれ伏して生きる」

「エッ。ひれ伏して生きるって言った?。ひれ伏す…ひれ伏す…」

「カーン!(鐘の音)。10秒たったで、シャッシャッシャッ!。答えはキシメン」

「アッ!そっかぁぁーッ!やられたぁーッ(笑)。ひれ伏すと平べったくなるもんね。……ボクはバツ1つと…。つけた(ノートに)。じゃボク。中途半端にガテン系で生きてはいるが女子にはモテる」

「ガテンケイってどういう意味かオジイチャン分からんでぇ~」

「力仕事系だよ」

「力仕事 K ?。Kって何の力なんじゃ。あそこに、うちの傍のコンビニ……サークル何とか。あそこで働いとる人か。豆坊の知り合いか」

「ヒャー(笑)。じゃあ言い直す。中途半端に固くて女子にモテる」

「それがオジイチャンじゃった…グ…」急にこみあげる涙を右手の握りこぶしでハッシと押さえる橋方鉄治。

「違うよオジイチャンッ!、答えはアルデンテ、アルデンテだよッ、オジイチャンじゃないよ!どうしたの泣いたりして!」

「ちゅッ、ちゅうううと、はんッ、半端で、で、頑固で女子にモテるのでノボセ上がっチもうて、ヒクククッ!オジイチャンは親が取っておいてくれたオジイチャンのッ、けけけけ結婚資金うォッ!、全部女遊びで使ってもうたんじゃヒイククッ!(嗚咽)、ほッ、…放蕩息子はオジイチャンなんじゃあああああーッ!」

 

唇を噛み、黙ったままウナだれ縁側で向かい合う祖父と孫。カミングアウトから約10分。傍らのカット・リンゴは真っ茶色。さっき迄、あんなに楽しそうにハシャいでいたというのに…。ようやく沈黙を破るかのように鉄治、

「豆坊はどんな生き方がええかのぅ~ (鼻をすする)」

「パンツのゴム紐にする」

「そ…その心はッ」

「食べれないから無くなんないし、腹くくって生きてくよ」

 

 

 

 

 

スターウォーズ / 商品流通経路の覚醒

スターウォーズ近作一挙3本の上映会、その最後の作品が終わり会場はファンタスティックな宇宙空間から再び現実世界へと変貌する。

「羽場源田第一中学校生徒の皆さん、いかがでしたか。会場にマイク係の人を配置しておりますので、これから何人かの生徒さんに簡単な意見を伺いたいと思います。子供の視点から遠慮なく感じたままに発言して下さいね。意見を述べたい人、居ますか?。手を挙げてくだ…あ、それじゃ前列中央あたりの女子生徒さん」

「ええと。…これまで1本残らずシリーズを観ているんですけれども、相変わらずスターウォーズは凄いなと思いました。ワタシは女の子なんですけれどもー、空中戦のシーンが一番興奮します。自分も乗ってみたいなーといつも思いますッ」

「ボクはC-3POの出番が少なくて寂しかったですが、代わりにドロイドトークが可愛かったので、いいと思いました」

「皆さんありがとう。私たち映画配給会社でも、皆さんの意見は参考になりますよー。では最後の人、…ア、じゃあ左の、そう…、キミ」

「相変わらず素晴らしい作品で感動しました。申し分ありません。ただ1点だけ、商品流通について気になりましたね。帝国軍のヘルメットとか、ああいうエナメル加工みたいなのが施されてますけど、帝国軍はどこの工場に商品発注しているのか描かれてないのが酷く残念でした。例えばバットマンに出てきたミッシェル・ファイファー演じるキャットウーマンが自分のコスチュームを縫い付けたりしてるシーンがありますよね。バットマンは子供にも人気の作品なので、そういうシーンを見せる方が逆にリアル感があって、夢を壊すなんてこと全然なくて、スパイダーマンも自分でコスチューム作ったりもしてますよね。だからキックアスみたいな自警団ヒーロー物でも主役が自分でコスチューム作ったりしてるシーンが映画でも沢山みられるようになってきました。ボク達は、そういう商品の流通経路に関心があるんですよ。コーティング加工されてない宇宙船とされている攻撃機との違いは何なのか知りたいです。単に経費の問題なのか、作為的な何かがあるのか。言えるのは帝国軍はファッションに気を使ってますよね、地球防衛軍は無頓着な気がします。帝国軍と地球防衛軍の予算の違いとかもグラフとか表にしてどっかのシーンで見せるようにしてもらえれば、組織のお金の流れもある程度推測出来ると思いました。宇宙船などに使われる主要エネルギーなどの資源については、今、地球でも関心が高い重要事項なので、子供でも関心が高いと思います。SFXの発達でリアルさがドンドン向上している分、そういうマテリアル市場流通経路が描かれていないところに何かしらの違和感を感じました」

「ええと…………。誰なんだキミは」

 

◆写真タイトル/消費者の立場からは安心して食べたいです

 

★当ブログのエッセイ文、写真、イラストの無断掲載、転用を固く禁じます。

材木問屋の言い分 / ゴス顔のオカシラ

 

 

 

「オヤッさん、薦められたブログ、寝込んでもワッセイ、読みやした」と材木問屋手配頭のゴンスケ。

「おう、どうだってぃ。言ってみねえオイラに。聞かせてくんねぇ、ソッチョクなところをよぉ。何かい、もしやオメエもオイラと同んなじキモ具合かい」

「ヘエ、オヤッさん。おっしゃる通り。お茶屋の言うことイチイチごもっとも。茶番だ茶々だと怒んのも無理からねぇや。そこんとこコチトラと変わりねぇ案配かと全力投球で思いやした。オヤッさんと変わりねぇ心持ちでさぁ」

「こいつ、オイラを喜ばせるようなこと抜かしゃあがって(ニヤリ)。オイラもお茶屋に同情するぜぇ。それは材木問屋のコチトラもご同様でぇ。世間の奴ら、やれ、トウヘンボクだのデクノボウ(棒)だと嘲けり言葉を使ってよ、ボクだのボウだの木のことばっかじゃねぇか。オーウ、ゴンスケ、オイラ達何か後ろ指刺されるようなこと、ウチのモン、イッペンでも仕出かしたこたぁ、よう、今までにイチドっきりでもあったかい?!」と江戸っ子木助。

「とんでもねぇ!。ブルブルッ(激しくカブリを振る)、これっぱかしもありゃしねぇんで!。なのに気が多い奴を材木屋、木を見て森を見ず。どうも世間様の言い草聞いておりやすと、コチトラいちいち何か引っかかる。気に入らねぇ」

「(そう)ゆうことよ。枯れ木の花の賑わい、だと?。うちの女房連にケチつけてんのか?。誰がそんなこと吹聴して回ってやがんだ。キショウ、見つけたらカンベンならねぇ、キショウめ。ボクトツな奴、たぁなんだ、何から何まで木材を引き合いに出しゃあがる、オマケにそれをボクという呼び方でオブラートに包んだ気でいやがる、コチトラとっくにお見通しだってのによぅ!。汚ねぇ!。ヤリクチが汚ねぇッて言ってんだよコチトラァ!」

そこへオヤッさんの恋女房小枝、淹れたて(いれたて)の渋い茶とヨウカンを持って材木作業場へ入場。

「聞こえてんじゃないのよオマエさん。汚い言葉でゴンとまくしたててさ、ドブ板踏みみたいな物言いなやめなって言ってんだろアタシャー」

「何だと小枝、オマエ今なんつった!。ドブ板だと?、オマエ…」

慌てふためいてカシラをなだめるゴンスケ。「まあまあオヤッさん、まーまーまー!」「オメェそれでも材木屋の「マーマーマーマー!」

「何さ、これだからアタシャやだってんだよお!。すぐケンカごしになんだからねー。またこないだみたいにショッぴかれるよ。んなことばかりやってっと、この先、一生ボウ(棒)にふるって言ってやってんだよー」

「何だと小枝、オメェ今何てった?!.ボウにふるだと!テメェそれでも材木屋の女房か!このスットコドッコイのトウヘンボ……あ、言っちゃった……」

 

 

 

 

通訳してチョ / コミュニケーション能力による誤解

Title : 「ニホンゴ、ワキャリマシェーン」

 

 

「アナタ、お風呂いい湯加減よ」「いい加減なこと言うなッ」

「底抜けに明るい彼が好き。」「明るいと底が抜けて落ちちゃうの ?!」

「信号は青で渡りなさい」「緑にしか見えないよー!」

 

日本語はむずかしい。確かに “ 不思議の国ジパング ”。

「この問題が解決するまでは枕を高くして眠れないゾ」

 

「ボク、枕は低くないと寝つき悪くて。

どうしても解決しないとダメなんですかね」

 

上げ足取り?。それとも少数意見の尊重で真の民主主義発言?。

 

「タヌキ寝入りやめろよな」

 

「キツネだって人をばかすんだから時々はキツネ寝入りって言って。

タヌキのこと憎いの?」

 

日本語はユニークで奥が深い。奇妙キテレツなところがある。世界をアッと驚かせる製品を繰り出す発想って、案外、日本語喋ってるからなのかも…。

 

「飛ぶ鳥落とす勢い?。誰が落とすんだね」「恐らく狩人かと思われますが…」

「狩人だったとして、狩人は何の勢いをつけてるんだ」「威勢がいい人?」。

「ホラ吹き、泡吹き、吹き抜け。共通点は?」

「空気を押し出している状態だと思います」

「ホラ話は空気を押し出しながら喋るものかね」

 

「むずかしい問題ばかり投げかけてきますね部長。

あんまりイジメないでくださいよ(苦笑)」

「泡を吹く、がカニに例えている表現なんだとしたら、ラッパ吹きは

カニということになるが?。そんなこと実際に起こり得るだろうか」。

 

「タコ足配線は危ないからやめて」

「コードって大抵は白色なのに、どうしてイカ足配線じゃないんだろ。

イカの方が適任だと思えるけど」。

 

「オニギリは握るからオ握り。おむすびって…」

「キンチャク寿司のことだろ。あれはカンピョウかなんかで

結んであるんだからな」

「アレ、おむすびなの?」

 

「口汚く罵られたよぅ~」「許せない。汚いのは口じゃなくて言葉の方なのに」

 

「野宿しちゃったあ」「どこに」「原っぱ」「どんな宿があったの?」

 

「宿題出来ました」「宿の題名を考えたって、それ何の授業なの?」

 

世界の言語もこんな調子なんだろうか。だったとしても日常生活の相互伝達はスムーズに進行しているのだから、人間の脳って本当に凄い。

 

「花一輪か」「輪に見える?、チューリップが」。

 

なるほどねー。日本に漫談というものが生まれた理由がよく分かる!。

日本人って言葉の魔術師。で、世界で何番目くらいなのかな?言語的には。

世界に言葉遊びの漫談ある国って、どれくらいあるんだろう。

 

 

春一番マジか / 木枯らし28号の翌日に吹きすさぶ予定

Title : お願いだから一番をちょうだい

 

 

アザラシさえ鍋を囲む2月頭だというのに、

来週は春一番が吹くかもしれないと予報。

木枯らし1号は何故に冬一番と言わないのか。

何故、春1号ではないのか。

日本語は言葉遊びが過ぎる。不必要な混乱を面白がっているのか。

 

開口一番に、いの一番、サッポロ一番に風味一番。

スポーツなら一番から三番までが表彰台。

 

一番志望校が叶わなくても二番志望校合格ならマズマズ。

 

一番好きな人と結婚出来ずに二番目の人と結婚。

これはいつの時代も古今東西、心はビミョー。

 

先月1月23日午後2時頃、私は春24番に吹かれている。

日記に記してあるので間違いない。

28日午前9時頃に春11番に吹かれた事実を考慮すると、

確かに春一番は来週あたりなのかもしれない。

受け身な人間は柔道と水泳で生かせ!/ 東京五輪秘話

Title : 開戦丼

 

 

「父上。柔道とはらかきなりとのお言葉。

旧乃助はどうにも合点がいきませぬ。

先ほど着た柔道着のゴワゴワ感といい畳の硬さ感といい、

組み合った時にぶつかる互いの骨感といい、

一体どこがらかき道なのでございますか。

柔ちゃんとは赤ちゃんを指す愛称ではござらんのかと…。

やわらなどとは洗濯洗剤のことではなかろうかと、

かように苦悩しておる次第。いかにッ」

 

「未熟者めが……。よいか、柔道の指す(やわら)とは、

これすなわちイカタコの類 ( たぐい ) を指しておるのだ。

柔軟という言葉がそれを端的に証明しておるわ。

らかい受け身は軟体。総じてこれ柔軟

タコやイカの日々はこれに尽きる。

嵐でシケる海、海底で激しき流れに

タコやイカ如きが本気で逆ろうたら一体どうなる?、んん?。

たちまちのうちに体力を失い、

我が身を流れに任せるだけになってしまうではないか。

そうなれば、後は海亀の餌がオチ。そういうことじゃ」

 

「では、父上がワタクシに柔道を習わせようと言うのは、

この旧乃助をタコイカ類と同じ様な

軟体にしようというお考えなのですね」

 

「さよう心得よ。タコイカの受け身は凄まじい。ひとたび襲われれば

反射的に仰向けのままひっくり返り、海底を全脚で叩く。

効果的な受け身を目指すあまり、長き時を経て

脚があれだけの本数になったというわけじゃ。

恐るべき執念!。アレらを見習え、未熟者が!」

 

「父上。巷は軟弱者で満ち溢れておりますが、よもや

キャツらを柔道や受け身の達人だと

おっしゃるのではありますまいッ?」

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営業実績立て直しプラン / 集客力の秘訣 / 日本そばか洋風パスタか

Title : ジャストミートジャストミート!

 

 

ソバ屋の主 ( あるじ ) はここ数日悩み続けていた。どんなに思考の道を

ナンキン玉すだれ放射線状に展開させても、結局答えは振り出し。

 

「ソバは誰が食っても旨いはずだ」と…。

 

当然、妻にも同じ質問は投げかけた。

 

“ 何故若い女性がソバ食べにオレの店に来てくれないのか ”

 

“そうよねぇ。店だって新築、ピッカピカで綺麗なんだし。

ウチだけに来ないっていうんじゃないのよキット。

やっぱりパスタってことじゃないの~?”

 

二人は大学生の我が娘にも聞いたし、娘の女子友にも聞いてみた。

 

「おそばって、男の食べ物って感じ。

パスタ専門店に入り浸る男のヒトっていないジャン。

ソッチはソッチ、コッチはコッチの陣取りゲーム。そーゆーこと」が娘。

 

「店員さんをサー、オシャレなユニフォームとかにすると

取っ付き易いかも。今、みんなチェーン店に慣れてるから」と女子友連。

 

「お父ちゃん。今はねー、ビジュアル系の時代なんよ。

分かる?。見た目大事、イノチ」

 

「味だけで勝負じゃダメなのかい」

 

「女子は恐がりさんだからサムエだけでも恐いんよ。

パスカラ ( パステル・カラー ) のサムエで流行りの革靴を履きなよ、

セッタじゃなくてー」

 

「バカ言え、革靴を履いてソバなんかかき混ぜられッか。

凄く熱い湯気なんだ。ムレちゃって1発でダメになるぞ、靴」

 

「じゃ、父ーちゃんはお店に出ないで、誰か若い子を雇いなよ。

その子にオシャレなカッコしてもらえば?。

それでカレとアタシがデキちゃう!。

いいねいいねェ~!、それでキマリ」。

 

昼下がり。馴染みの保険会社の若い彼、年は26。

彼の意見に崖っぷちの期待をかけるアルジ。ズイと身を乗り出し

「というと?」。

頷いた今風スーツ着こなしの彼が口を開く。

 

「食べ方、重要ですね。ソバってすするじゃないですかー。

女子1発でドン引きッスねー。まるっきりオヤジじゃないですかー。

あり得ませんよー。ボク、

パスタすすって食べてるオヤジさん見た事あるんスけど、

ソバとかウドンと違って

パスタって、すすり上げると口で引っかかるんスよー。

苦労してましたよー。あの逆バージョンかなと」。

 

「すすらないで食べてる娘さん見たことあるけど?」

「アー。でも少しずつ口に入れてくスタイルっスねー。

音も立てず慎重にやってませんでしたー?」

 

白熱80分。スーツ君の企画アイデアはこうだ。

パスタ屋さんみたいなオシャレなプレート ( 出来ればベネチアン風 ) に

ソバとツユを一緒にして出す。

“ ソバ / カツオダシ・スープ ” みたいな名前にする。

フォークを使い、パスタ同様にスプーン上で麺を巻いて食べる。

その際、麺をツユにからめたいなら、

当てがったスプーンにツユがあれば良い。スプーン上でツケ麺状態にする。

店の名前も “ 春風庵 ” から、

すする庵、を経由して

“ シシリアン ”

へと変換させる。

テーブルとイスも日本風は即刻、排除し、全てパスタ専門店風にする。

 

「それだと、ソバ麺以外は全部パスタ屋とまるっきし同じじゃねーか」

 

「ソバでいくか、麺もパスタに変えるかは、

オヤジさんの腕次第ってことッスねー」

 

 

 

衣替えの季節 / タイミングを間違えないように

 

 

 

衣替え (ころもがえ) の季節だ。私にとって日々の身近な衣替えといえば、何といってもフライか天ぷら、どちらに替えるか、という一語に尽きるだろう。特に悩むのは大エビの天丼から大エビのフライにメニューを替えるタイミングだ。タイミングを誤ると、必ず食後にイチマツ模様の後悔が残ってしまう。

私達には衣 (ころも) を着ていると言う自覚はない。服を着ている、着物を着ている、というだけだ。しかし日本語としては、

着衣脱衣所、というものが普通に日常会話で使用されている。コロモを着る、コロモを脱いでいるのかワタクシ達は。

エビやイカ天そばを食べていて、ぬるっと天ぷらのコロモからエビやイカが麺上に落下するところを見たことのある人が大半ではないだろうか。アレこそが、

脱衣。つまり、脱衣所とはドンブリのことを指している。

エビやイカを苦心して天ぷらのサヤに収めている人を見かけるが、あの行為こそ、

着衣。着衣なのである。

私達は当然、エビやイカとは一線を画すのだから、今後は、

着服 (ちゃくふく) 脱服所 (だっぷくじょ)

と呼ぶべきなのかもしれない。聞こえは悪いが…。

 

 

 

Title : Flog flame〈炎のカエル〉

 

 

Halloween night is coming Frog flame from the swamp.Name is Bon, 17 years old.  If marshmallow children be presents for her, she will go back to the swamp to eat it.  But the terrible thing is when there, no marshmallow if.

 

ハロウィンの夜、沼から炎のカエルがやって来る。名前はボン、17歳。子供達が彼女にマシュマロをプレゼントし、それを食べれば彼女は沼に帰る。しかし、マシュマロがない場合、恐ろしいことが…。

パワーゲーム攻略 / 勝ち組入りはいつ決まる?

Title : パワーのないオジサンは嫌いですか?

 

 

「みんな平等だって幼稚園の頃から教えちゃうもんだからねー、子供しっかり信じ込んじゃってねー。小学校の運動会も、駆けっこは競争で順番つけるのは良くないからってやらなかったのよねー。それが中学受験でいきなり、誰かが落ちて誰かは受かるーだもんねー。いい成績でないとアンタだけ落ちこぼれになっちゃうよー、って言ってもダメー。落ちこぼれの意味も分かってないのウチの子ー」

大きな溜息つき、ヤマネコの前足が獲物をひったくるような半身傾斜で傍らの孫の手を電光石火で掴み上げ、何かに取りつかれたかの様に自身の肩をポムポムポム!と打ち始める妻の姿を好意的な驚きをもって見つめる夫バブ。

「みんな一緒か。ビリの子供が可哀そうだから順列なしか。死ぬまでそーなら問題ないんだろーがなー。あいにく、そーは問屋がおろさない。まずは受験で現実の洗礼かー。手の平返しの微笑み返しかー。恐いなー。ハシゴ外してあしからずか。むごいなー。みんな手に手を取ってご進学って思い込んじゃってたわけだしなー。キツいなー。それでボン(1人息子)は気持ちのリセット出来たってー?」

出来てないから今の話だったのに、何なのこのヒト信じらんないとばかり、孫の手でクルクルと宙に円を描きながら傍らの歌舞伎揚げセンベイをボリボリせわしなく噛み砕く妻のビブ。

「人生はパワーゲームだって、いつ教えるつもりだったのかしらねー先生達。小学校で教えたかったけどモンスターペアレンツが許さなかったのかしらー」

「誰のせいなのか今となっては誰にも分からないなー。オレ達親が何で教えなかったって言われちゃうと面目なしだなー。だろー?。会社の新入社員がさー、言うんだよー。気に入ったレストラン見つけてねー、行きつけにしたら5度目くらいにさー、店員に “ 今日のお味はいかがでしたか? ” って聞かれてムカついたんだって言うんだよー。オレがどして?、店員の感じ悪かったの?って聞いたら、別に普通だってー。コッチは1人で食べたい、誰にも話しかけられたくないのに馴れ馴れしくて嫌になったから2度と行かないって怒ってんだよー。コッチが話しかけるなオーラ出してんのにKYだってー。」

ポムポムポポム!。軽快に孫の手を単発即打ち、サッとそれをソファーに放り投げ、重鎮のフクロウがネズミの気配に振り返るかのような雰囲気で夫をにらみ、

「話かけられたくなければ力を持ちなさいって、どうして分からないのー?。話しかけられるのは自分に力がないからだって気づかなきゃねー。アメリカなんかじゃ、セレブは力があるから店員は出しゃばった態度取れないのよー。たまに気さくに話しかけてくる店員さんが居たとしてねー、無遠慮に話しかけてきたらセレブは支配人呼んで店員をクビにしろって言うか、やさしいセレブならチップで店員を黙らすのよねー。これがパワーゲームよねー。自分がこうしたいって思っても社会は相手にしてくんないのよねー。社会に自分の主張を受け入れてもらいたかったら何らかの力を誇示しないとねー。誰も相手にしてくれないわよー今時」と妻。

「だよなー。パワーゲームって仕事上の話だって、勘違いしたらダメだよねー」

「ボンに競争社会の現実教えてさー、勝ち組に入れるようにしないとなー」

「誰が教えるのー?。アタシは無理よー。社会に参戦してないからー」

「オレだって無理だよー。会社には言ってるけど社会に参戦してないしー

 

隠しの日本人美学 (1) / 押入れ収納してますか

 

 

 

全ての日本人に “隠してビックリ” なる名称のDNAが組み込まれていることは周知の事実。「えー何だソレ。そんなの知らない」という人も意識してないだけ。ドップリ首まで “ 隠してビックリ” 入り浸り。

食器に被せ蓋 (かぶせぶた)が付いている。家庭の食卓では面倒だから使わないけど、外食だと付いてることが多いよね。味噌汁やお吸い物にもフタ付きお椀、フタ付きドンブリ、天重やウナ重にも被せ蓋。

「お待ちどうさま」「どれどれ開けるの楽しみだなあ~ ♪。オオーッ旨そぉーッ!!」と開けてビックリ玉手箱!。そういや浦島太郎(日本の有名なおとぎ話)が竜宮城からお土産に持ち帰ったのも被せ蓋だったっけねえ!。料理が冷めない為だけではなくて、やっぱりサプライズDNAなんだよね。もったいつけて、隠してビックリ、開けてビックリのパフォーマンスは人を楽しませるための趣向に違いない。 “  おもてなし” の達人である日本人は食事の膳でも趣向を凝らしたいってわけ。

“ わんこそば ” もそんな日本人の “ 隠してビックリDNA” から生まれた発想としか思えない。岩手で生まれたこの趣向、なかなかどうして面白い!。お客のお椀に一口大ソバを、慣れた手つきで店員がサッと投げ入れる。食べ終わるやいなや再び速攻、ソバ入椀ストライク!。満腹になったら「もう結構」とお客はお椀に被せ蓋。フタが食事終了の合図だなんて、逆バージョンで面白い。だってこれ、まずフタありきの遊びだもんねえ~。外国料理にも被せ蓋あれど、日本のソレとは感覚がチョット違う気がする。

だって、かつての電話ボックス思い出してみて。日本人は特に違和感感じなかったけど、やっぱり外国の人が見たら隠してビックリ、開けてビックリだよ。ボックス経費いくらかかったの?。ウナ重だって箱に蓋、箱もの行政にもフタがある。アメリカの宅配ピザも被せの紙箱だけど、あれは配達の便宜上であって、食卓では皿の上にピザ乗っけるだけだもんね。

日本人の隠し美学、その極めつけは押入れだよね。枕にお布団、まとめて「ヨイショッ!」。神輿(みこし)担いで押入れ奉納だぁーい!。海外なら出しっぱなしでしょ、寝具一切。押入れないから敷き布団なしだよ、だからベッドか!それ納得!、クローゼットにゃ入らない。日本人は万年床を、ズボラでだらしのない暮らしの証拠と見なす。自分の体臭がついた寝具を人前に晒すなどもってのほか。自分も恥ずかしいけど、第一お客様に失礼でしょッ?!、 が常識。万年床丸見えの真横の部屋でお客様とお食事、なあんて人居ないモンね。居たら常識疑われること間違いなし。

“ 臭い物にはフタ ” 。多くのコトワザが使われなくなっていくご時世、この言葉の使用頻度はもの凄い。何故って、ルーツ忘れる暇もなし、フタを開けたらビックリ仰天玉手箱。マルコ・ポーロ(その昔、ヨーロッパへアジア情報知らしめる “ 東方見聞録 ” を記した著者。ベネチア商人)さん、ミラクルアイランドで不思議の国ジパングって、フタのこと言ってるんでしょぉ~?。違うのぉ~?。

 

◆写真タイトル / 隠されたワサビ (スルメイカ握り寿司)

 

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