ふと不安が胸を夜霧

Title : よぎるのよハウスでも外でも 

 

 

はやりすたりに 命をかけた

あさはかな女の 私でも

青いうなじは 心意気

ふれて下さい 後ろから

夜霧の ハウスマヌカン

刈りあげても 剃りあげても

また 毛が生えてくる

 

ファッション雑誌 切り抜いて

心だけでも ニューヨーク

表参道 人の波

乗ってみせるワ 玉のこし

夜霧のハウスマヌカン

お金もないのに 見栄をはる

夜霧の ハウスマヌカン

また 昼はシャケ弁当

 

〈やや / 夜霧のハウスマヌカン〉1986年発表

ハウスマヌカン ⇒ ブティック勤務で、その店の服を着て接客する女性のこと。

 

 

またも出ますが、いつものセリフ。歌は世に連れ、世は歌に連れ。スゴイですねェ…。こんなだったんですねぇ約32年前。PCもスマホも一般的ではなかった時代。はるか大昔の感覚になってしまいましたヨ。

刈り上げても剃り上げても。当時の流行は女性でさえもテクノカット。刈り上げのベリーショートが近未来的だったそうで。

 

今やメンテナンスは自分自身ではなくOSが主体。流行りすたりに命をかける、は毎年変わるファッション全般のこと。社会全体が足並み揃えて、その年のファッションで身を固めたそうな。オール右へ習えの時代。画一的が模範的、おりこうさんで天下泰平、だったのですネ。

 

今じゃ自分の健康を犠牲にしてまでも24時間耐久ゲーム。別に個人の自由ですけど、自分のメンテナンスも少しは気にかけないとッ。

 

見え張って高級服、その代わりに昼はシャケ弁。当時は昼食1000~2000円は普通だったそうですから、このギャグでお笑い取れたんでしょーが、今だと笑えませんでショ。シャケ弁て400~500円したりしますもんねぇ…。

ファッション命も、もうお終い。服装、ウィンドウショッピング、恋人、自分自身も全部OSの中。う~ん、凄い時代になりました。

何故、夜霧かって、哀愁っぽさのイメージなんでショ?。それと、世の中、ものごと良く見えないヨ、五里霧中。ちょっと不安。そんな感じは今も同じかもネ。

SORRY

Title : 鍵のない、看守のいない部屋から発信中

 

 

檻の中。

自由の拘束範囲はどれくらいなの?、そこって。

ここより厳しそうだね。何やったのさ。

ここの隣、独房なんだ。

おとといまで気配してたんだけどな。何にも聞こえなくなっちゃった。

国外退去しちゃった?。

 

空想したいんだけどオボロゲなんだ。外にいる時、周りなんて全然見てなかったから。え?、ああ、そうそう、ゲームの映像ならバッチリ。寝ててもクッキリ出てくるからね。音つき。

 

アレ。もしもし聞いてるー?。モシモーシ!。

遅れて来た恋人達 / オートマチック・ラバー

Title : 誕生し、生きる。それを永遠に繰り返す以上、ワタシとアナタは他のどの国より優れていなければならない。

オートマチック・ラバー プライヴェート憲章

 

 

ドイツでは女性が料理に夢中になっていると、「そんなことばかりしていないで、人生の時間をもっと有意義なものに使ったら?」と両性からたしなめられる。

日本では、料理上手で料理熱心な女性は両性から褒めたたえられ、羨ましがられる。

中国人は、子供のいない人生に喜びや生きがいなどない!と叫び、日本では、子供が居ると人生の妨げになると考える両性は少なくない。

アメリカでは、見ず知らずの他人と長時間身体を接触させ続けるなど有り得ない異常事態だが、日本に於いて満員電車の圧迫接触は両性ともに当たり前。

 

オートマチック・ラバーになろうと決めたアナタと私。その愛情の在り方は人類と余りにかけ離れている。

それでも構わない。いや、むしろ素晴らしい。

 

 

今、世界に『アナタとワタシ』という、地球初のオートマチック国家がここに誕生する。国籍を全世界国家共通とし、パスポートを個人情報保護法に基づいて所有しない権利を行使する。

停車場って暗い、悲しい、つらいってホント?

Title : 「停車場は割と行くネ。エサくれるオバチャン来るし。は?。飼い猫だけど一味違うエサなんだこれが」

 

 

悲しい女は 停車場で

愛した男の影を待つ

遅すぎた後悔を チケットに

男は次のバスに乗る

〈野口五郎 / 停車場〉

 

 

落ち葉の舞い散る 停車場は

悲しい女の 吹きだまり

だから今日もひとり 明日もひとり

涙を捨てに来る

〈奥村チヨ / 終着駅〉

 

 

夜明けの停車場に ふる雨は冷たい

涙をかみしめて さよなら告げる

〈石橋正次 / 夜明けの停車場〉

 

嫌いでもないし別れたくもない。それなのに何故か独り旅に出るオレは悪い奴と歌う石橋氏。野口氏の歌詞でも男は待つ女をすっぽかしてバスで行っちゃう。やっぱり悪い奴なの?。それとも彼女を思えばこそだったりするの?。

でも女性からすると「そんなあー!、何言ってんのよ。会ってちゃんと話してよォー!」だと思えちゃうけど…。そう考えるオレっていい奴?。

 

発車ベルが今にもなりそうな気配の中、片方あるいは双方、最後の本音が言えるか、あるいはソレがあるのか、そんなものはもう残ってはいないのか、もう出尽くしてしまったのか。その最後の見極めが互いに出来る特殊な場。瞬間に断ち切られるラストチャンスが潜む停車場。

お互い笑ってハグし合う。お互いの絆を確認出来る。そんな出迎えなら、見送りなら、それが路線のどこに位置する駅であろうと、その場所は始発駅。終着駅。

始発駅であろうと終着駅であろうと、互いの想いが整理されぬままの絹裂き駅となってしまうのなら、その駅は間違いなく、

停車駅。停車場。

 

車両が去ろうとも、人が去ろうとも、振り返る時、思い返す時、涙がこみ上げる時、経過した時の重さを突き崩す時、必ず思い出すのは、

 

あの駅に、いまだ停車し続けている私の、二人の、想い。説得の通用しない、聞き分けのない、私が本当の私だった、或いは私が別人だった頃の、想い。

始発駅で、終着駅で、途中停車のままで、いまだにそこに居る。

思いは聞き続けている。

 

 

ナニヲ マテバ… イイノ?

 

 

 

 

 

 

 

オペラ座の怪人だけが仮面ではない

Title : ♪ ときめェ~きを~、運ぶゥ~よ~チューチュータコかいなトレィン~

 

 

外面(そとづら)がいい、内面(うちづら)が悪い、とかって言フ。これって自宅ではスッピン、外ではフルメイクって意味なんだけど、二面性のある人ともいうじゃないですかー。

でも、二面相と二面性の違い、ボク分かんない。だれか分かる人。ん?。

あの人は仮面をかぶっている、とか例えで言フけど、羊の皮をかぶった悪魔っていフのも羊の仮面をかぶってるといフことなのかなッ。

難解な点は、羊の皮を被ってる悪魔って二枚舌なのかどうかってこと。1枚は天使、もう1枚は羊のベロなの?。誰か使い分けの状況、説明出来る人。

化けの皮がはがれたって言フけど、これは間違いなく羊の皮だよね。ソーセージの皮って炒めてると確かにはがれていくもんね。ドイツで考えられた言葉な気がする。

あの人にはウラオモテの面があるって聞いたんだけど、ボクもそう。お腹と背中と二つの面があるの…。

 

死に物狂いの顔 / ボクが釣りから学んだこと

Title : 五月の遊泳

 

 

ボクはGW期間中とGW終了後2週間は絶対に釣り座に行かないことにしている。理由は単純明快、満足出来る魚が釣れないから。

魚の学習能力は非常に高い。経験で言うと同じやり方は3度までしか通用しない。頭のいい魚種には2回。これホントの話。

釣りのやり方とは、凄くその魚種が釣れるポイント、釣り仕掛け、釣り餌、何でもかんでも。

魚の学習は当然。魚達には種の存続がかかっている。命がけ。このことを肝に銘じていない人は釣果がとっても低い。

 

連休中の釣りザンマイ夢見て、子供と釣りに行くのを心待ちにしていたお父さん。大物を絶対に釣ってやる!と意気込み、お父さんと釣りに行くのを心待ちにしていた子供。

釣れることで有名な有料釣り施設は早朝から長蛇の列。2時間待ちなどザラ。

やっと釣り座で釣り場を確保しても、大物が釣れる釣れない、小物が釣れる釣れないは運次第。

だって、ベテランでさえ大警戒モードに入っている魚を挙げるのは至難。連休中の入場者釣果表を見ると、普段より極端に数字が低い。毎年そう。

それでも釣った?。でしょうね。それってかなりプロ中のプロか、強運。強運で上げた場合、その先半年は大物がほとんど釣れないことが多い。だって運を使い切っちゃったから。これもホントの話。多くのベテラン釣り師が苦笑いしながら賛同する。

釣り座A。夜活動を始めるカサゴやアナゴ。平日夜でも彼らは21時前には95%釣れない。何故か。

釣り座Aの無料駐車場は21時に閉まる。だから大半の釣り人は21時前には帰る。魚は時間を学習している。

自転車で現れたボク。帰る人達とすれ違いながら釣り座へ。

21時10分、大抵大物が挙がる。魚は空腹をこらえ21時を待っていた。

どうしてボクの仕掛けは学習していないか。

毎回、全く餌も仕掛けも違う。

珍味の裂きイカをゴカイと一緒に針につけたりする。つまり、他の釣り人の仕掛けエサともかぶらない。

 

それでもある日を境にパタッと釣れなくなる。

そのポイントに居ついている魚を全て釣り切ってしまったことを意味している。

必ず予告がある。

例えばカサゴなら、突然赤ちゃんクラスしか釣れなくなる。大物がいる時、赤ちゃんに出番はない。赤ちゃんが釣れるということは、大物がいないことを意味している。

当然、赤ちゃんは逃がす。それを数回繰り返すと、赤ちゃんでさえ学習してしまい、遂には何も釣れなくなる。

 

GWや正月、魚達は無数の仕掛けが海に投げ込まれることを学習しまくっている。連休が終了しても、釣り座の海中は相当に栄養過多になっていて汚染されている。魚も寄り付かない。だから釣れない。

 

こういった話、実は釣りだけに留まらない。

何度も人に傷つけられれば人嫌いになる。人に寄り付かなくなる。1度でも嫌な思いをさせられたなら、その店には2度と入らない。場所だってそう。

この曜日、この時間なら絶対にアノ嫌な奴はいない、来ない。確信出来ればそこへ行けるし、落ち着いてくつろぐことも出来る。 “死に物狂いの顔 / ボクが釣りから学んだこと” の続きを読む

過失 / 責任追及の在り方を問う

Title : 丸投げ反対ヨッ、ハァハァ!

 

 

ワタクシ、ドッグランで主人らと戯れるDOG達の、舞い踊る人生讃歌をほほえましく眺めておりました。その中、ひときわ目立つ1尾のDOGが。

若い男性飼い主がポォーンとゴムボールを10メートルほど先へ投げる。

マッハで追いかけボールをくわえ、耳振り乱して全力疾走で主人待つベンチへ戻る愛らしきワンちゃん。

数十秒おきに同パターン、繰り返されること8回。

 

このDOGの不覚。

 

飼い犬が草の匂いを嗅いでいることに気づかず飼い主はボールを投げた。

オヤ?。愛犬が走ってゆかない、と振り返る飼い主。

しまった、見てなかったのか。

投げたボールの方角へ、ソレを探しにゆるゆると歩き出す飼い主。

んッ?。犬が気づき顔を上げ、飼い主の後ろ姿を見やる。もッ、もしかして、投球した?。

トコトコと主人の後を追うDOG。主人と飼い犬は更に5~6メートルほど歩んで立ち止まり、並んで遠い眼。

 

夕映えの中、バクゼンと立ちつくす後ろ姿…。

 

DOGはボールについた自分の匂いを嗅ぎ分けられないようだ。主人とDOGはしばらく遊び惚ける飼い主や犬達をボンヤリと眺めていたが、ふいにお互いが見つめ合った。

 

どっちのせいか、問うまい。

 

二つの影は何事もなかったかのように、ドッグランを並んで出てゆく。美しい光景だ。

 

その数分後、私は見た。そのボールを躍起になって噛み切ろうとしている、ピンクのリボンをつけたテリヤの姿を…。

 

赤茶にサビついた脱出ポッド / GW終了の名残り

Title : 現地購入のピカ靴どーよ

 

 

ゴールデンウィーク終了。この事実は日本人にとって、一体何を意味するのであろうか。

多くの場合、それは宇宙空間への帰還を意味する。

連休突入は宇宙ステイションと言う名の所属企業から切り離された脱出ポッドによる大気圏突入を意味する。

存在感軽きフワフワ無重力空間から緑萌えいづる地球へ…。

脱出ポッドは大海原やエベレストにはあまり落下せず、実家はもとより世界遺産や世界有数の観光地ど真ん中に次々不時着するのだ。

連休終了に合わせ、日本人それぞれは沈痛な面持ちと大量の土産物を手に再び宇宙へと帰還してゆく。

あれほど黄金色に輝いていた脱出ポッドは、帰還時、例外なく赤茶にさび付いているという。

 

ナルシズムとは自虐ネタなのであろうか

Title : 特に、別人としか思えない証明写真の自分の顔。おすまししたり、キッと睨んでみたり、かすかに微笑んでみたり、何やっても全然ダメ。

 

 

自分の顔を見てみようとフト思いつき、ここ数年のミニアルバムを開く。

そういうのは、大抵ひとり、部屋でボンヤリしている時であることが多い。

 

次々にスナップ写真だとか記念写真だとかを流し見てゆく。

アレ?。思った以上に自分の顔が良くない。

顔立ちが。

気に入らない。

えッ?、でも。こんなだっけ?。

もしかして写真写りが悪いだけ?。

 

他の知人友人の顔を覗き込む。

みんなボクが普段見てるまんまの顔で写っている。

アレ?。何で自分の顔だけ悪く写ってるの?。と思う。

そうだ、割とイイ男じゃないの!と思った自分の写真があった、アレを見て見ようと思い!、慌ただしく数冊のアルバムをめくり続ける。

あった、あった、これだこれ。

しげしげと眺める。結構イイ男じゃないかと口元がゆるむ。

 

気を取り直し、再度さきほど目を通した自分の写真をチェックする。

アレ?。どれもこれもサッキと同様、全然イケてない…。

じゃあ、あのイケてる写真1枚だけが、たまたま良く撮れ過ぎてたってこと?。

それとも、他のが悪く撮れ過ぎてるってこと?。

どっち、どっち?。

 

鏡を覗き込む。

悪い写りの写真より更に良くない。明らかに。

顔色が悪い。いや、ここが暗すぎるだけのようだ。

立ち上がり窓際に行き、再び自分の顔を斜め角度から流し目。

全然良くない。

更に、小さな吹き出物を発見し、ひどく驚く。

 

翌日、数名の友人に時間差でミニアルバムを見せ、聞いてみる。

「あのさあ。ここに写ってるオレの顔、普段見てるオレの顔と同じかなー」

全員、ぶっきらぼうに同じだと答える。

全く同じか、ニュアンスとか雰囲気とか微妙に違ってないか良く見てくれ、とさりげなく食い下がる。

いつも見ている顔と、全く、完全に、僅かな狂いさえなく、完璧にオマエの顔だと全員に言われる。 “ナルシズムとは自虐ネタなのであろうか” の続きを読む

種の機嫌

Title : 祭りの種

 

思えば……。柿の種ってスゴクない?。すごいスナックのネーミングですヨ。よくよく眺めて見ましたけど、ホントの柿の種とアンマシ似てませんヨ。

なのになぜ?。すんなり納得してしまう人達がたくさん。どうした?。何があったの、ねえ…。

 

二番煎じを狙って黒甘納豆をスイカの種というネーミングで発売されたメーカーさん、ひとくちオダンゴを梅の種って名付けて敗れ去った和菓子屋さん、すごくかわいそう…クスン。そんなのウソだけど…。