男の料理(2) / パスタソースのススメ

 

男だってパスタ、もっともっと大好きなハズなんだよねぇ~。何故って、日本人は麺好きのはずだから。飽きっぽいし新しモノ好きでもあるわけだから、ソバとウドンばっかじゃ飽きる時もあればこそ、だよねぇ。

釣り座で初対面、気のいいオヤジさん(年の頃50~60?)と話しててオヤ?、と気づいたんだけど「パスタって?。それ何?」。え!スパゲティーだってばって説明したら、アーアー、なぁーんだ!って感じ。で、スパゲティーは好きだけど専門店には入らないって。女性ばっかりだからオレ1人じゃ入りにくい、若いのばっかだからオレ入りにくいって。これって女性と逆だよね。ソバ屋って、男ばっかオヤジばっかで女性は入りにくいから敬遠、っていうのと。何という悲劇!。食の住み分けプロムナードだなんてねぇ~。マ、社会的にそうなちゃったものは仕方ないけど、食べるチャンスは自宅にあり。

「オレは1人暮らしだからヨ、スパゲチィー食べたい時はアレだ。喫茶店だよ。ナポリタンかミートソース。だけどアレ、あんま違わない味だヨ。汁があんのと無いのと、その違いだけなんだろ?アレ」。

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ダイエットの天敵 / 問題解決のコツ

 

「ダイエットしてっとツクヅク実感しちゃいますよぅ。カロリー低い食べモンて味が無い。味気ないわよぅ。そういうのって毎日食べるのホボ不可能。吐き気しちゃう時さえあるよぅ。したらソレ、拷問と同じだよぅ。ソッコク拒絶反応」

「ひゃあ!言えてるッて!。ダイエットがしたいんだッてウチラ!。自分で自分に拷問じゃないんだッてば、マゾじゃないんだからッて話!」

「そうなんだよぅ。てか、思わない?。キノコがノンカロリーっていうからキノコづくしでいこーと思うジャン。んで、薄味で煮るんだよぅ。油厳禁だっつぅことで。したら、煮汁が浸み込んでくれるフレンズってシイタケだけなんだよぅ。エノキもシメジもマイタケも味染みてくんないんだよぅ。頑固に味つかないよぅッ」

「だからシイタケがキノコキングなんだッて!。キノコの味自体も飽きまくる味なんだッて!。アタシなんかジャンクフードで太ったクチだから真逆の味無しキノコじゃダイエットなんて1日も続かないッて」

「何で油使ったオカズばっかなんだろぅねぇ~、惣菜。フライと天ぷら、炒め物ばっかだよぅ。サッパシ系は寿司とか炊き込みで油なしだけど冷えてちゃイマイチ美味しくないんだよぅ。ギョーザ、ラーメン、アッタシの好きなもん脂っこいのばっか、昔の日本人は油あんまし摂らなかったから痩せてたってホント?」

「炭水化物は太るからってゴハン全然食べないでオカズだけにしても、全然痩せなかったんだよぅ!、何で?」

「アタシの知り合いは粉モンしか食べなくて二ヶ月で3キロ痩せたんだッて!」

「粉モンてタコ焼き、お好み焼き、モンジャ?。アレにも天かす入れんジャン」

「天カスいれちゃお終いなんだッて!。痩せた代わりに便秘だッて!。潤滑油なしだとヤッパ駄目らしーんジャン。野菜不足でもっと便秘。粉モン安上がりだけど病気になるんじゃ意味ないッて!。食べてすぐ吐くのも胃酸で歯がボロボロになるって脅されて止めたんだ、二重債務って話なんだッて!」

「結局イロイロやった結果、痩せないでいいジャンて結論だよぅ」

「心が沈静化すっと、そーなるわな!。しばらくすっと、またまたダイエットしたくなるんだッて!。アレってダイエット力の充電だったんだって話!」

「日本人の味覚って世界一って話なんだよぅ。海苔の味、分かんない外国人イッパイいるって聞いたよぅ。アレってマジなん?」

「外国によるんだッて!。けど、痩せりゃいいってモンでもないッて!。人それぞれの骨格で肉付き変わるらしーんだッて!。平均体重に惑わされちゃダメだって聞いたんだッて!。あくまで見た目、体重よか見た目で判断した方がいいらしいんだッて!」

「じゃ、アタシの今の見た目どう?」

「ウーン」

「どーなんだよぅ」

「太っては見えない、とは思う。したら、アタシは?」

「太っては見えない」

「じゃダイエット必要ないジャン、ウチラ」

「とりあえずは」

 

 

ノアの方舟 / 遺伝子を守り抜いたノア

かつて “ 蠅 ” という怪奇小説があった。このジョルジ・ランジュラン原作の小説ストーリーの想像力は驚愕に値する。その内容の特異性は大いに魅力的、何度も映画化されていて、近年では20世紀フォックスの “ ザ・フライ ” が有名、観た人も多いのでは?。物質をAからにBに瞬間移動させる実験にのめりこみ、遂にはそのテレポートに成功。世の常として、よせばいいのに自身を実験モルモットとして人間瞬間移動を試みる博士。完全犯罪ないのと同じ、テレポッドなる電送機に1匹のハエが混入したことに気づかず転送開始。結果、人間テレポートは博士の思惑通り成功するが、テレポッドから出てきた博士は化け物。人間とハエとが遺伝子レベルで結合してしまったからだ。

ジキル博士とハイド氏(ロバート・ルイス・スティーブンソン原作)。この怪奇小説もまたリメイク映画繰り返す王道作品。人間に内在する善と悪の部分を完全に分離させたのち、悪の部分だけを取り除き争いなき未来を創世させることを夢見た博士。あるいは、夜な夜な交互に善のジキルと悪のハイドに変身した自身を楽しむだけの異常者だったか真相定かではないものの、案の定その結末もまた悲惨極まりなし。映画ファンならずとも周知の事実。

ハエが混入してしまう。善と悪とを分離させる薬が効かなくなってしまう。いずれの作品も人間のおごりに対する戒め(いましめ)が物語の根底に脈々と息づく。現在という時代を生きているうち、どちらの作品も単なる夢物語で実現不能、などとは胸を張って言い切れなくなってしまう。その方が小説より遥かに恐ろしい。のであるが、実際には誰も深刻には怯えていない。まさか。そこまでは。ねえ。だからだ。

ボクにとって、呪いで蘇るミイラ男はあまり恐ろしくない。何故ならミイラは体重があまりにも軽いからである。体格的に小さいからである。ボクにとって半魚人はあまり恐ろしくない。ライオンやホオジロザメ同様、大変に危険で脅威ではあるが、半魚人という猛獣の1種類だと考えることが出来るからだ。その点ではドラキュラもボクにとってはさほど恐い存在ではない。そういう猛獣の一種であると考えれば簡単に理解できるからだ。(実際に目の前で見たら恐いかも)。

フランケンシュタインはちょっと怖い。博士が死体をつなぎ合わせ、でっち上げた人間という名の肉塊に新たなる命を吹き込む。常軌逸した実験にとりつかれ、世にも醜悪な怪物を作り出してしまう罪。これは自然発生した生命体、すなわち既成猛獣ではなく全くありえない存在なのだから、恐い。こちらもまた、あるまじき神への冒涜、罪深き人間のおごりへの戒めが悲劇のラストで色濃く浮き彫りとなる。

旧約聖書に登場する “ バベルの塔” のエピソードもまた、おごり高ぶってしまった人間に対し神エホバが怒りの鉄槌を下すという戒め。神が住む天空にまで続く階段を建設しよう、我々にはその力が在る!、と騒ぎ出す人間達。驚くエホバ。人間が神に成り代わろうというのか。

レンガが足りない持ってきてくれ、と塔の上から声。あいよ、と下からカナヅチ。つまり言語不能に陥る人間。互いの言葉が全く通じなくなってしまった。そうなれば最早デタラメ、トンチンカン。何一つ事は進行しなくなり、バベルの塔建造は一気に中止へと追い込まれてしまう。エホバがそうさせたのだ。

核弾頭の完成、遺伝子組み換え成功、人類の快進撃は着々進む。より明るい未来、より快適な暮らしを目指してノアの方舟(はこぶね)、地球号は進む、と誰かが言った。

その舟、乗舟を断る権利はありますか。ノアって誰ぁれ?。

 

◆写真タイトル / パンドラの箱

 

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時代のインデックス / 流行りはすぐに化石 / いつごろかバレバレ

Title : 時代の大河を行く!

 

 

 

「今は “ ビバヒル ( ビバリーヒルズ高校白書 ) ” がマイブームなんですヨゥ~」

「へぇ。我々オジサン世代のドラマじゃないの。オレも観てたな~、流行りで」

「デイビッド坊やが好きなんでスゥ~。シルバーピアスがチョー似合ってて~」

 

「あれね。ピアスするって言ったらプロデューサーに反対されたんだってね。

あとになって流行りがすたれた時カッコ悪いから止めた方がいいって。

あん時、男のピアスが大流行りだったんだよアメリカ。

忠告当たっちゃったね~見事に」

 

「でも、寅さん ( 映画 / 男はつらいよ ) なんて思いっきり時代遅れなシーンばっかじゃないですカァ~。

お茶の間とか黒電話とカァ~」

 

「それは違う話だね。寅さんイコール昭和なんだよ。

あのシリーズが丸ごと、ザ・昭和なの。古き良き時代のエッセンスだね~。

流行り廃り(すたり)の問題じゃないのよね~。時代を描いてるんだよ。

でねッ、ビバヒルはスタイリッシュな青春物でしょ?。てことは

クール志向のヤングなんかがリキ入れて観ちゃってるもんなんだからね~、

のちのち “ キャー、ピアスだってよー!、イケてなーい!(爆) ” ってのは

良くなかったんじゃないのお~?」

 

「なぁ~るほどネェ~」

 

「歌の文句(歌詞)にも流行り廃りの小道具って出てるじゃない。ホラ、

ポケベルとかテレフォンボックスとか。ダイヤルとかさ。まさか、

それ無くなっちゃうなんて誰ァれも思わなかったもんな~、あの頃」

 

「でもカラオケで歌ってますよアタシ達。

ダサイって感じた事はありませんけど~。ニブチンなんですかネェ~?(笑)」

 

「違うでしょソレ。ソレ違うでしょ。きっと

時代のインデックスって見なしてんじゃない?。

歌詞に純喫茶って歌詞があるってことは多分あの頃か~、

歌声喫茶なんて◇年頃が全盛だったっけ~とか当時のヤングは振り返れるし、

キミみたいに未だ生まれてないヒトも

検索して時代時代の雰囲気に触れる楽しみがあるってわけよ~」

 

「その点、今はもうインデックス無理っぽいですかネェ~。

ガラ系からスマホ、アッという間だったですよネェ~。

変化早過ぎ、ひと時代も何もあったもんじゃないですヨォ~(笑)」

 

「言えテル。ウィリアム・テル」

「誰ですソレ。あ、グレイのテル?」

「グレイ?。あ、ヘンゼルとグレイテルか」

「それワザとでショ。マ、とにかく早過ぎですかネェー!」

「今、コンピューターなんてあんまり言わないしな~」

 

「東京タワーなんて誰も言いませんしねぇ~。

スカイツリーって言いますもんねぇ~」

 

「言うよ。東京タワーって。言ってるよ、皆」

 

 

 

 

美しき願い / 女性のマナー学

Title : 女性

 

 

男達がどんなにあがいても、絶対に、女性という生き物には、勝てっこない、と骨の髄まで思い知らされる光景。

男性諸君、キミも、キミも、アナタも、皆1度や2度はその崇高なる光景に立ち会った経験があるはずだ。

とあるレストランで、目鯛の香草蒸しキノコソース添え¥880(税抜き、ランチメニュー、ドリンク付き)を食べ終え、珈琲を飲みながら店内の月刊誌を適当に流し読みしているボク。

外は4月の雨。店内テーブルざっと15。席埋めるはボク、隣の席に中年の女性グループ6名、のみ。マッダーム達とボクとの距離は約1メートル。皆々様の適度に弾む声は、特に集中しなければ内容聞き取れないボリュームで問題なし。シーンとしているよりは全然快適、居心地が良い。

サワサワとしはじめる。ん?。お帰りですかな。サワザワとし始める。おお、やはりお帰りか。

イス足がズ~、ティーカップ皿のスプーンがカチャッ、次々に立ち上がりながらザワザワ。ワリカンよね?、そーそー、お勘定アッチ?。

4粒の納豆が箸にすくい上げられ、ゆっくりと糸をひきながら1粒、また1粒とゴハン上にパラシュート着地してゆく様な4人の階下移動ぶり。

サワサワとした気配が小さくなってゆく。残された2人もテーブルを離れかける。イス足がカタンッ。

 

「今日は奥さんアタシが、ホラッ。だから」

「違うッ、それ違うのよ奥さん、これ私ッ」

白服マッダームが相手の手に軽く添えられていた伝票を鮮やかな指使いでゲット。見てはいけないものを見てしまった様な罪悪感から、サッと目を紙面に慌てて落とすボク。

「チョット!いけないわそんなの、アタシ困るッ!」

とベージュ服のマッダームは、伝票を我が手にアゲイン!と手を伸ばすが、白服マッダームはすかさず伝票を背後に。

死角に消えたソレを回り込みながら取り戻そうとする彼女。その両手は、オリンピックのレスリング試合開始直後、選手ら双方のソレに酷似している。スキがない。このままでは事態が硬直、他のお仲間に遅れをとってしまうという焦りからか、ベージュ服マッダームは強硬手段に。

「もう、行かないとアレなんだし、奥さんお願いなん…」

「ダメダメ、今日はダメッ」

スキありッ!!。ベージュさんたら半ばタックル気味、伝票握る白服さんの手首を掴みかけたものの、惜しいッ、空振り!。アレ、いつの間にか実況中継しちゃってボクったら。

「お願いッ、ホントッ!ホントのお願いなんだからぁ~ん!」

2人がこちらの中立地帯に急接近!。慌てて目を紙面に落とすボク。その紙面が明るくなったり暗くなったりを繰り返す。

ん?。顔を上げるボク。2人がもつれあってテーブル上の灯スタンドにぶつかり、それがブランコの様にブーランブーラン揺れている。おや、目の前から2人の姿が消失。

「待ってよぉぉぉ~、後生だからぁぁぁ~ん!」の声が遠のいてゆく。

嘆願彼女の先を伝票シークレットサービスが小走り。

男に真似出来ますかッ?。でしょ。あんまり逆らっちゃダメなんだからぁ~ん。

 

 

 

 

 

 

だけどハートはジミーの様に ちょっぴりイカしたロンリー・エンジェル

Title : 栄え (はえ) ある飛行

 

 

かつて横浜銀蠅 (よこはまぎんばえ) なるメジャーなロックバンドが存在した。彼らは王道を行く暴走族で、ブンブン走り回りうるさく、装いはド派手なので横浜銀蠅というネーミングにしたそうだ。

そんなゾクも姿を消して久しい。確かに暴走族の爆音はうるさく、特に真夜中はキビシイものがあった。しかし、良い悪いは別にして自暴自棄という名のアピ-ルが、社会に向けての若者の主張がそこには在った。世間から認められない主張ではあっても、甘えと呼ばれても、確かな実存感は確認出来た。

今や1台が60万円もするバイクは高嶺の華、バイト先もままならないし。

そんなことをフト思ったのは夜中の2時、外が余りに静かすぎるからだろう。日本は静かになった。世間は静かになった。サイレント・モードになった。

静寂の音が何故だか、怖い…。