海釣りを初めて間もなく、海タナゴなるものが釣れました。小学生の時分、たびたび沼でタナゴを網ですくったものでしたが、なるほど何となく似ています。前者は淡水魚ですが川タナゴとは呼ばれません。コチラは海タナゴ。しかしながら、ど~もシックリきませんねえ。海で川魚を釣っている気分です。釣れたてのウミタナゴは赤身がかった美しいピンク色をしていて気品があります。陽光の角度で銀色に早変わりも出来ますね。
初めて釣りあげた時は真鯛かと思いました。そう思った人は意外と多いようです。タイだ、タイだと小躍りして悦び、周囲の誰かに違うと指摘されガッカリ。タイとは似ても似つかぬオチョボ口。しかもほんのり薄紅色の唇で、どことなく女性的なイメージのある魚です。エビが好物なようで、サビキ釣りのオキアミ、ボイルエビなどで比較的釣果を稼げます。 “ 冬来たりなば、春遠からじ ” の頃によく釣れる印象がありますが如何でしょうか。体高があるので20センチでもなんだか大物を上げた気分にさせてくれる思いやり深いお魚です。
捌いてみると小骨が多いのでシロウトでは刺身だと手こずるかも。塩焼きなら何とかなりそうです。水っぽいから苦手だと言う人もいれば、干物にしたら旨いと言う人も。好みの分かれる魚です。魚の味に敏感なネコさんに判断を仰いだこと3度(みたび)。食べやすい15センチサイズだったのですが、またいで無視の、ネコまたぎ。アッチャー~ッ!。
◆海タナゴ24センチ。ドングリ浮き1号にハリス1号、チヌ1号鍼(ハリ)。