Title : 「ファァァ…ネム…。オレ、この親子ンちで毎朝鳴るの断りてぇ…」と二日酔いのハイテク目覚まし時計
「ここで入場券買うみたい」
「いくらだ」
「オトナ500円、コビト200円て書いてある。ボク、コビトなの?」
「ブァ~カァ~(失笑)。小人(しょうにん)て読むんだよ~」
「何で子供って書かないの?。」
「オトナが大きい人、だったら子供は小さい人だろ~。統一性が重要なんだよ」
「パパ、おかしいよ!!。パパ間違ってるよ!!」
「何てこと言うんだ」
「 “ 成人式 ” は “ 人に成る ” って書くじゃないかァー!!。
“ 成長して人になった ”
でもいいけどサー、子供はハタチまでいってないから
人に成ってないはずじゃないか、まだ!!。
それなのに小さい人?。人だと思う?。
小さい子供じゃ変でしょ?。
ただ、子供、でいいんじゃない?。
でないと、太った大人は太人、やせた小人は少人、になっちゃうんだよ?!。
パパそんな世界に住みたい?!。住みたいの?!」
「どうして小人をコビトと呼んでしまうお前が、そんな高度な話が出来るんだ。パパを陥れる(おとしいれる)気なのか」
親子は動物園でひと時を過ごし、レストランでお茶。
「パパ。どうなってるんだろう…」
「何が」
「動物と静物。違い、分かる?。
動いている物と止まってる物、じゃないの?。
パパのいう統一性に当てはめるならサー。
だったら動物と止物で統一してくれないと。
勉強して一杯覚えなきゃいけない小学生からの、切なるお願いだよ。
もっと分かり易く名前つけて」
「止物って何かヤな感じしないか?。だからだと思うぞ」
「でも動物にも静かなのがいるよ。
さっきの枝にブラ下がってたナマケモノなんか、全然動かなかったんだよ。
動物でいいの?アレ」
「でも移動するんだぞアレは。ジワーリ、ジワーリとな。動物でいいんだよ」
「なら植物だって大きくなってくじゃないか。ツルだって伸びて移動してくよ。
1メートル離れたフェンスにだって絡みつくよ。ジワーリ、ジワーリとサ。
ナマケモノと一体どこが違うっていうのサ!」
「お前は本当にパパの子なんだろうか。段々パパは怖くなってきたぞ」
「パパの名前は正一、ボクは正二。
統一性あるから親子だよ。安心しなよ」
Title : モグラ叩きなんて10年早いんだってば!