Title : 竿番ネコ
ボクの趣味は海釣りです。船には乗らず近郊の堤防で気軽に楽しみます。船釣りもしてみたいのですが船酔いが…。中学時、三半規管が敏感な人は乗り物酔いしやすいと聞きかじり、何かの拍子で担任教師に「ボクは三寒四温が敏感だからバス酔いするんです」と述べ大恥をかいたことがあります。
それはさておき、何はともあれ魚でしょう。釣り人も、釣るのは好きだけど自分では食べないから人にあげる派、可哀そうだから必ず毎回リリース派、釣って捌いて食べて派、水槽で飼育派、など千差万別。100人の釣り人がいれば、そこには200の釣り方がある、とベテラン釣師のオジイチャンが教えてくれました。
釣れると大人は子供の様にはしゃぎ、釣れると子供も大人の様にはしゃぐ。一体何が人々を惹きつけてやまないんでしょうねえ…。
ところで、ボクのブログに登場した後ろ姿のネコ、彼はボクの釣りマブダチのモッちゃんです。四六時中、全身に海風浴びているモッちゃんの体毛はゴワゴワ。
モッサリしてるのでモッちゃん。釣り座裏の繁みをネグラにする、ワイルドで勇敢、過酷な海風に立ち向かう誠にアッパレな自立ネコであります。
写真はモッちゃんがボクの代わりに竿番しているところ。近づくと気が散るといって怒るので、遠見からコッソリ撮影しました。この写真はヤラセではありません。合成写真でもSFXでもありません。
彼は、この竿に大好物のイワシだの小アジだのサッパだのがくっついて上がってくることを知っているのです。時々シビレを切らして仕掛けが海中に入っている海面を覗き込んだりしています。ボクが声を殺して笑うと、すかさず振り返り
「可笑しいか。可笑しいのか?ええ?」と睨みます。
帰り際は道路まで見送ってくれます。釣りしに行くと入口で待ってくれていて、釣り座まで仲良く一緒に歩いてゆきます。モッちゃんは、15センチの小アジやサッパなら1度に3尾、イワシなら5尾食べます。お腹が空いていない時でも、後々のことを考えて無理矢理詰め込んでいます。
どうして分かるかというと、満腹気味の時は魚の頭を残すからです。
◆写真上は、釣ったカタクチイワシ。モッちゃんのお腹に入る前に撮影。